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2012年2月17日 (金)

 「あったか落語 ぬくぬく」 鯉昇・市馬・兼好三人会

 今週二度目の成城ホールである。瀧川鯉昇、柳亭市馬、三遊亭兼好の三人会。

 考えてみれば、この組み合わせは珍しい。鯉昇は芸協、市馬は落語協会、兼好は円楽一門。それぞれ所属が違う。主催者(演出企画)側がこういう取り合わせにしたということだろう。

「あったか落語、ぬくぬく」とタイトルにあるように、温かい系の噺家を集めたということか。

まず、兼好は、夫婦の仲をマクラにもってきて、赤西と黒木メイサの話題。すぐ別れるんじゃないでしょうか、そう思いませんかと客席に問う。たしかに、いや間違いなくそう思う。

演目は「短命」。これが賑やか。クスクス系の演目なのだが、それを爆笑系にするのが兼好のスタイルである。

続いて市馬。今日は歌わない。でも、ちょっぴり歌った。「酒飲むなァ酒飲むなアのご意見なれどぉを・・・・」と、ヤットン節。市馬が歌わないと客席から不満の声がでるので、やや長めに歌った。演目は「禁酒番屋」である。堂々、ゆったりが市馬流。さすが手慣れたもので、いま、いちばん江戸の風を感じさせる噺家といえる。本寸法である。

とりは鯉昇。芸風は、脱力系といわれるが、わたしは、おとぼけ系と言っている。高座にあがり、顔を上げ、ゆっくり会場を見渡しただけで笑いがとれる。これが持ち味。春風亭柳昇の芸風を一番引き継いでいるのがこの人である(昇太ではない)。もともとの師匠は小柳枝であるが、柳昇の血筋を感じる。     

 柳昇って誰? と思われる方もいられるだろうからちょっと解説しておくと、このマクラを上げればああ、あの落語家と思いだされるだろう。「わたくしは春風亭柳昇と申しまして、大きなことを言うようですが、今や春風亭柳昇と言えば、我が国では・・・・・わたし一人でございます

鯉昇は驚くべきことだが還暦前である。風貌は七十五歳。これも芸風になる。

マクラは長めで、「時そば」に入る。やけにわかりやすい噺をと思いきや、ちょっと工夫がしてあった。そば屋はハーフ。父親がペルシャ系らしい。そば屋のくせにそばは嫌い。好きなものはココナッツミルク。これがオチの伏線となる。

金を勘定する際、八文まで数えて、好きな甘いものは? と問うと、「ココナッツ」、十、十一・・・となる。ナンセンスギャグで会場は大爆笑。ココノツ、ココナッツである。

ということで、最後のオチは言わないでおきましょう。

今週は、落語、ウィークである。土曜(明日だ)は権太楼独演会。なにをやるのかなあ。「疝気の虫」をやってくれないかな。

 

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