志らく一門会にいってきた。
立川流若手の落語会に行ってきた。
志らくの弟子ばかりだから、志らく一門会である。ちなみに志らくには十二人の弟子がいる。そのうち四人が今回の出演者となる。
演者と噺を挙げておく。
立川らく兵・・・たらちね
立川志らら・・・酢豆腐(ちりとてちん)
立川らく次・・・くしゃみ講釈
立川こしら・・・豆屋
らく兵は、今年二つ目になった。ニューギニア戦線をさまよう栄養失調の旧日本兵のような容貌をしている。兵は兵隊のようだからということで名付けられたとか。元気はよいが早口。小心者のような印象をうける。あがり性か。話術はまだまだだが、場数を踏んでいけばよい。林家彦いちのような噺家を目指したらいいのではないかと思う。
志ららは、「酢豆腐」をていねいに演じた。この噺はいろいろな設定があるが、素直に安心して聴いていられた。まもなく真打ちだろうね。
らく次は、「くしゃみ講釈」というけっこう難しい滑稽噺をそつなく演った。覗きからくりの呼声、講談の一節が入る。こういうのを得意としているのだろう。古い時代は知らないが、この「くしゃみ講釈」は、柳家権太楼が最高に面白いと思っている。権太楼には及ばないけれど、悪くない。いい線いっていた。
さて、問題は、こしらである。草履を忘れてきたようで、スニーカーで着物姿。これがこしら風で、こしらならしょうがないかという雰囲気を醸し出すのが、この人の持ち味。
まくらは、おなじみの野末珍平ネタ。いまにもくたばりそうに振る舞う珍平がギャグになる。長めのまくらのあと、「江戸っ子は五月の風の吹き流し・・・」というお決まりのフレーズで噺に入る。
演目は「豆屋」。これがけっこうまともで、出来もよかった。噺のおもしろさも、登場人物のキャラクターも引き立っていた。カミシモもきちんと出来ていた。こういうこしらは珍しいのではないか。
とうことで、いい落語会でした。
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