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2012年6月 2日 (土)

一朝・一之輔親子会  パワフルでした。

五十日にわたる真打興行を済ませたばかりの春風亭一之輔とその師匠・春風亭一朝の親子会に、昨夜、行ってきた。場所は、下北タウンホール。

 開口一番は柳亭市也の「金明竹」。つづいて林家しん平の挨拶。

 しん平は私好みの噺家である。林家三平(もちろん先代)の雰囲気(芸ではなく)を色濃く受け継いでいるような気がする。歯切れのいい大きな声が持ち味である。また映画を撮るそうだ。前作の「落語物語」は割にまじめに撮っている。その延長にあるのかどうかは不明だが、楽しみだ。

 さて、親子会。演目はこうだった。

一之輔  「普段の袴」

一 朝  「片棒」

中入り

一 朝  「天災」

一之輔  「粗忽の釘」

いずれもポピュラーな古典噺で、あまり落語に馴染みのない人でもひとつくらいは聴いていると思う。(演題は知らなくても、聴けば、ああ、聴いたことあるとなるぐらいの噺)

 一朝師匠の「片棒」は悪くないのだが、柳亭市馬の「片棒」を聴いたら、たまげる。他のうまい噺家がやってもかすんでしまう。よほど変化球で勝負しないと市馬にはかなわない。一朝の出来はいいのだが、採点は辛くなってしまう。しかし中入り後の「天災」はよかった。けんか腰でくりだす啖呵がこの噺のキモだが、小気味いい一朝のしゃべりのリズムがとてもよかった。持ち味が十分出ていた。

 さて一之輔。連続興行で疲れていると思うが、高座に登れば別、パワフルな芸だった。

 とりわけ驚いたのは「粗忽の釘」。このネタは昨年も聴いて、ウマイネエと感じたものだが、今回はさらにグレードアップしていた。あとで時間を確認したらマクラ抜きの正味で三十五分ぐらいやった。この噺は十五分もあればできるのだが、いろいろエピソードでつなげて長い噺にすることもできる。ただし長くすると途中だれて、中身は薄まってしまう。しかし、一之輔はダレない。妻とのやりとりを、けんか腰だったり、むつまじくなったりと、多彩に演じる。これがむちゃくちゃ面白い。ボケとツッコミのテンポの良さがなんとも心地よい。以前にも述べたが、これが一之輔の真骨頂である。

 そういえば、しん平、一朝、一之輔、みな、声がでかくて響きがいい。

 ここちよく笑わせていただきました。

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