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2012年7月31日 (火)

『満州国演義7 雷の波濤』 ようやく読み終えた。

船戸与一の『満州国演義7 雷の波濤』を読み終えた。時間がかかった。ハードカバーで477ページもある。これが7巻目だから完結したら気の遠くなるような分量になる。

タイトルにあるように満州国の興亡を描く骨太な広大な物語である。はるか向こうに『三国志演義』を意識していることはいうまでもない。

主人公は、敷島四兄弟。長男・太郎は外務官僚で満州国国務院の要職にある。次男・次郎は元馬賊の頭目。隻眼。いまは危険な作業を請け負う仕事をしている。三男・三郎は陸軍将校で憲兵隊の大尉。四男・四郎は大学時代、演劇サークルに席をおき無政府主義に傾倒していたが、今は満映に勤めている。この四人に狂言回しのように絡むのが特務機関の間垣徳蔵。ただし第7巻では登場場面は少ない。

 この巻では、昭和15年から16年あたりが描かれる。満州だけでなく、上海やシンガポールが舞台はとなる。真珠湾攻撃に合わせてシンガポール上陸作戦が展開される。

大スペクタクルとでもいうべきスケールの大きな物語で、それはそれでよいのだが、気になることがある。歴史的事実を加えるため、会話の部分が説明的になってしまうのだ。登場人物に概括的なせりふや解説を言わせたりする。それがうるさくて、しっくりこないのだ。歴史的事実が後出しじゃんけんのようなセリフなって、つぎはこうなるとか、誰それの出番となるとか、実際そうなるのだが、その時点で分かっているわけではないのにそういうセリフが出てくるとやや白けるのだ。

とはいえ、読みだしたら付き合うしかない。あと何巻で完結するのか、未完で終わってしまうのではないかと幾分気にしながら、次作8巻目を楽しみに待っている。

ついでのひとこと

宮本輝の『流転の海』シリーズもまだ完結しない。第一巻が出てからもう三十年も経過している。こちらはあと一、二巻で終わるようだが、それにしても主人公・松坂熊吾の息子、伸ちゃんのことが気にかかる。

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