はあ? うざいんですけど。
思わず笑ってしまうような事件があった。
名古屋市内のマンションに住む女性(21)方で、玄関に侵入した男が簡易ライターに火をつけて「金を出せ」と脅した。女性が「はあ?」と聴き直したところ、男は何も取らず逃げた。警察は強盗未遂事件として男の行方を追っているとのことだ。
簡易ライタ-とは百円ライタ―のことか。凶器にしては安直である。ガソリンの缶でももっていれば別だが。問題は「はあ?」である。
「はあ?」はわかる。とりわけ若い女性が、いぶかしげに、意外そうに、あるいはうるさそうに、訊き返すときに用いる。眉をしかめればさらにその態度は明らかになる。このクソおやじが! 何ごちゃごちゃ言っとるのか、とでも言いたい雰囲気をまきちらしているのだ。しばしば見かける。テレビドラマでもそういうシーンはある。
失礼な態度であり、ひっぱたいたろか! と言ってやりたくなる。言わないけど。
で、この「はあ?」。犯人の気持はわからないでもない。恐怖におびえる態度を予想したのに、うざい! と言わんばかりの言動に、いたたまれなくなり、その場から逃れたくなったのではないか。
「はあ?」の効果もあるということだが、強盗以外では使わない方がいいですぜ、お嬢さん。
犯人はぜひ捕らまえてもらいたい。懲らしめるのではなく、「はあ?」を聞いたとき、どんな気持ちになったかを知りたいので。
ついでのひとこと
似たような表現で有名になったことばに「別にー」がある。沢尻エリカがインタビュー時での返答だ。
あれは、マスコミ連中が無視されたことに過剰に反応して騒ぎ立てたもので、沢尻本人には別段無視するつもりもなかったと思われる。マスコミの尊大な意識(インタビューには丁寧に答えるべきだとか、無視されないものと勘違いしている)の裏返しである。「ノー・コメント」と答えれば、どうなったか。マスコミはすんなり納得したかもしれない。ノー・コメントには慣れているから。
「それが、どうした」と反応するのもおもしろいのではないかと考えている。。
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