無料ブログはココログ

« いま面白い!現代落語家 | トップページ | 川柳川柳  ガーコンの季節 »

2012年8月17日 (金)

ネトウヨはどこまでひろがるか。

 ネトウヨを刺激するようなニュースが続いている。
 ネトウヨとはネット右翼。インターネット上で、右より(あるいは極右的)の発言をするグループをいう。李明博大統領の竹島への上陸、天皇の韓国訪問には謝罪が条件などとの発言は、反朝鮮半島の旗幟を鮮明にする彼らの感情を著しく刺激している。ネット上でも過激な発言が続いている。
 先週、SAPIO(週刊誌)がネトウヨについて特集を組んでいた。買うほどのこともないので立ち読みをした。ネトウヨを構成する人の多くは低賃金で働く若者で、現状に対する不満がネット上でのナショナリズム的な意思表明に結びついているという。わかりやすいけれど、それほど単純なものでもないと思うのだが、よくはわからない。ふつうの右翼とは異なるってことなら、そうだろう。

 貧困層を含め現状に不満を持つ人たちが排他的、ナショナリズム的な行動にでることはよくある。どの国にもある。ドイツなどでも、失業者や低賃金で働く若者が、外国人労働者が我々の仕事を奪っていると移民や外国人労働者を排除せよと抗議行動をしている。

 こうした運動を為政者が現状から目をそらせるために利用することが多い。李明博大統領の言動はこれにあたる。任期あとわずかとなり、支持率は低下している。これを挽回する策として、近隣国との軋轢を利用して国内の結束と強い政治家のイメージを強調しようとした。
 これは両刃の剣である。国内問題から目をそらせる行為は一時的な支持率向上をもたらすが、たちまち反政府運動と結びつくことが多い。愛国的、排他的な意識の高まりといったものは、もともと政治に対する不満がある。外交については毅然とした態度をとるよう要求する。政府が強い外交政策をとれば歓迎するのだが、外交とは思うようにはいかないものだ。相手だって主張がある。なかなか折り合うのは難しい。うまくいかなければ、たちまち政府批判となって跳ね返ってくる。

 中国の例をあげると、清朝末期、義和団運動が起きた。失業者や災害難民を巻きこんで大きな運動となった。そのスローガンは「扶清滅洋」(あるいは「興清滅洋」)である。尊王攘夷のようなもの。表立っては、清朝がんばれ!という民族運動である。これを西太后は黙認した。対外政策に利用しようとしたかもしれないが、義和団事件が起き、結局は外国からの干渉に理由を与えることになり、多大な賠償金を背負わされることになった。そののち義和団のスローガンは「掃清滅洋」へと変わり、反清朝へのエネルギーに転化していった。

 数年前に中国で反日運動が起きた。「愛国無罪」などのスローガンをご記憶の方もいらっしゃると思う。これを中国政府はしずかに抑えた。抑えたと言うより、たいしたことのない反日運動だったから広がらなかっただけかもしれないが、反政府運動に結びつくことを恐れていたのだと思う。
 このとき私は北京にいた。日本大使館にデモが押し寄せたとき、たまたまそこに通りかかった。なに、たいした数ではなかった。100人もいなかった。警護の警察官の方が多かった。別の都市では建物が壊されたりしたが、デモへの参加者は少なかったはずだ。マスコミはそれでは記事にならないから、大げさに書くことになる。ほんのわずかな運動であっても大々的に採り上げる。その記事を読んだり、画像を見た人は何事が起きたのかと感情を昂ぶらされる。全中国が反日運動が広がっているように思うが、たいていは瑣末な出来事である。
 と、書きつつ、そもそもあれは何に反対してのデモだったか記憶に残っていない。なんだっけと思い起せないほどのことだったのだろう。

で、元に戻って、ネトウヨである。今回の李明博大統領の言動は著しくネトウヨを刺激させた。ネトウヨでなくても激しく反応している。
 今朝の東京新聞には、ネット上での抗議により韓国ドラマの放映を見合わせたとか、韓流スターの会見が中止したという記事が載っていた。もともと韓国スターをCMにつかう企業には批判が多く寄せられていたのだが、今回はさらに激しい抗議(多くはネット)となっている。企業は敏感に反応する。反応というより動揺である。これがたちまち自粛に結びつくとしたら、ちょっと情けない。

ついでのひとこと

 韓流ドラマのファンはさして気にしていない。あれとこれは別。グンソクちゃんのドラマを見合わせるなんて、それこそ抗議したい、と語っている。

 

 今回の尖閣をめぐってのデモがどのくらいの規模であったか、注意して報道をチェックしてみた。テレビでは北京の日本大使館へのデモを映していた。赤い横断幕をもったグループが押し寄せていた。新聞によると30人程度とのこと。少ないじゃないか。カメラマンはたくさんいたように撮らなくてはいけないので、たいへんだったと思う。

« いま面白い!現代落語家 | トップページ | 川柳川柳  ガーコンの季節 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ネトウヨはどこまでひろがるか。:

« いま面白い!現代落語家 | トップページ | 川柳川柳  ガーコンの季節 »