無料ブログはココログ

« 「アルゴ」  手に汗握る緊張感を楽しむ  | トップページ |  戦後の高度成長は何を消し、何をもたらしたか。 佐野眞一について »

2012年10月30日 (火)

それがどうした。  「週刊朝日」の記事

橋下大阪市市長と「週刊朝日」の記事騒動は、週刊誌側が詫びて連載を取りやめることとなった。その後、どうなるかわからないが、これで幕引きなら、最低の決着である。
 週刊誌の記事を読んでいないので内容が適切か不適切かどうかは言えないが、出自だけをいうなら公人としての橋下さん出自は場所も含め半ば公知で、いくつもの雑誌で採りあげられてきた。それを今回咬みつくのはどうかと思う。よほどひどい書き方だったのだろうか。書いた佐野眞一はノンフィクションのトップランナーである。そこは抜かりなかったと思うが、筆がすべったのか。
 しかしそれにしても連載をあっさり中断することはなかろう。さらに「週刊朝日」側は、第三者機関で検証するというのだ。あほか(別の事件だが、第三者機関で検証すべきはPC遠隔操作ウイルス事件の検察の尋問である)。その前に、みずからきちんと調べろよ。「週刊朝日」は自ら言論の自由やマスコミの矜持を放棄することになる。さらには、同和問題をタブーとしてしまうことに繋がってしまうということに理解は至らなかったのだろうか。

 同和問題について言えば、ずいぶん改善されたと思う。エセ同和や暴力団がからんでこの問題を複雑にしていたが、関係者の努力により本当に良くなった。この問題の根本には貧困という現象があった。それが、スラム街は高層アパートに建て替えられた。家賃補助や多額の奨学金などにより多くが貧困から脱することができた。逆差別といわれるほどの手厚い政策(時限立法。現在はない)であったが、成果はあったといえよう。

話は戻る。それにしても、橋下さんの対応は大人げない。大阪市長ならば、どんと受け止め、冷静な対応をすべきである。野中広務は自らの被差別体験を明かした。明らかになれば、それ以上とやかく言われることもない。隠すとそれを剥がそうとするのがマスコミである。それで追及はエンドとなる。

フランスの元大統領のミッテランは、愛人問題が発覚したとき、エ・アロ(それがどうした?)と答えて動じなかった。それ以上、追及されることはなかった。新東宝の大蔵貢は、「女優を妾にした憶えはない。妾を女優にしただけ」と言い放った。

愛人問題とは違うでしょという意見もあろうが、泰然自若の例として思い出した。

わが身に愛人問題が発覚したら、当然、泰然自若・・・。発生しようがないけどね。

« 「アルゴ」  手に汗握る緊張感を楽しむ  | トップページ |  戦後の高度成長は何を消し、何をもたらしたか。 佐野眞一について »

世事・世の中」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: それがどうした。  「週刊朝日」の記事:

« 「アルゴ」  手に汗握る緊張感を楽しむ  | トップページ |  戦後の高度成長は何を消し、何をもたらしたか。 佐野眞一について »