無料ブログはココログ

«  松林図屏風  幽玄の極み | トップページ | 鯉昇・文左衛門 長講たっぷりの会 »

2013年1月14日 (月)

どんと焼き  旧歴でやったほうが風情がある

 昨日、岡上(小田急線鶴川駅近く)のどんと焼きに行ってきた。昔は小正月、15日の行事であったが、ウィークデ―は仕事があったり、学校もあるので、その前後の休日に行うところが多くなった。麻生区の飛び地である岡上では13日と14日に二カ所で行われる(14日は、雨か雪。中止だろうな)。写真は、13日、和光大学近くの田んぼで行われたどんと焼きである。
 けっこうな人出である。燃えた竹が弾ける音がすごい。和太鼓のパフォーマンスもあり、賑やかである。

R0012058

R0012068

どんと焼きは、地域によって、さいの神焼きとか左義長などと呼ばれる。竹でやぐらを組み、藁で覆う。そこに松飾りや書初めなどを持ち寄って焼く。竹の先につけた餅をその火で焼いて食べて無病息災を願う。
 なぜ1月15日を小正月として祝うようになったか、わかるような気がする。正月は静かに厳かに神様を迎えることが基本となる。かまどにくべる木や葉っぱでもふだんとは違い、パチパチ音をたてて燃える松や杉は忌避され、音のしない燃料が使われた。そのぐらい静寂さを求めた。
 一方、どんと焼きは賑やかである。火を燃やすとパチパチ音が鳴る。竹は弾けて大音響となる。正月の静寂感から解放される意味もある。
 この日は満月である。満月だからこそ祝うようになったのではないか。このあたりは旧暦でないと実感はわかないけれど、新月(元旦)と満月では夜の暗さが異なる。満月ならば灯し火がなくとも夜道も歩ける。月の明かりだけでも夜はうきうきした気分になる。
 だから正月明けの満月の日がイベントになった。女正月といって、この日は女も家事から解放されることになった。小僧の藪入りもこの日である。
 旧歴をみてみると、今年の旧正月は2月10日。昨年は1月23日だったから20日近くズレがある。これは昨年が閏月の年(1年が13ヶ月ある)だったことによる。旧暦の小正月は2月24日となるが、この日にどんと焼きをするところがあるかどうかは知らないけれど、たぶんないのではないか。旧歴でやれば、夕刻には、まあるい月が昇るのが見える。けっこな風情である。
 旧は廃れた。本来は旧の1月15日にやるべきだろが、まあ、致し方ないか。

«  松林図屏風  幽玄の極み | トップページ | 鯉昇・文左衛門 長講たっぷりの会 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: :

«  松林図屏風  幽玄の極み | トップページ | 鯉昇・文左衛門 長講たっぷりの会 »