無料ブログはココログ

« 熱暴走ってなによ? | トップページ | 「ゼロ・ダーク・サーティ」  あとは野となれ テロとなれ »

2013年2月21日 (木)

「新ニッポンの話芸」  きつつきとして最後の高座

先月に続き「こしら・馬るこ・きつつき 新ニッポンの話芸」(成城ホール)に行ってきた。あいかわらず客の入りが悪い。

まず、演目を紹介しておく。

三遊亭きつつき   時そば
鈴々舎馬るこ    夢八
立川こしら      山崎屋

きつつきは来月、三遊亭萬橘を襲名する。きつつきとしては成城ホール最後の高座となる。冒頭、えっ、時そば? ほんとうに時そばをやるの? つまんねえやと思っていたのだが、多くお客がそう感じたのか、そばを喰うシーンで拍手が起きない。ふつう、そばを喰うシーンが見せどころとなる噺なのだが、客席はシーンとしたまま。きつつきたまらず「成城の客は拍手してくれない」とぼやく。ここでようやく会場の空気が変わる。
 きつつきの本領が発揮されたのは、二人目のドジな客の場面になってから。オーソドックスな古典から離れて、きつつき風改作となる。たとえば、メニューは花巻としっぽくができるというのが古典噺だが、しっぽくしかできないというのがきつつきアレンジで、あとは鮮度の高いギャグの連発となり、みごとな「時そば」となった。おもしろかった。

馬るこは「夢八」。首つり死体を夜通し見張る番をするという噺である。成城では春風亭一之輔の「夢八」を聴いたことがある。首つり死体のおっかない顔が印象に残っている。馬るこは愛嬌のある丸顔だから、おっかなくはならない。ひたすら死体との爆笑トークとなる。伊勢音頭、どどいつを歌うのはこの噺の定番だが、柳亭市馬、林家一家など内輪ネタの暴露などを盛り込んで客席を笑わせる。ちょっと毒気も盛り込むあたりが馬るこの得意とするところである。

さて、トリはこしら。「山崎屋」をやるという。ちょっと説明しておくと、「山崎屋」は若旦那もので、親をだまして花魁を妻にするという噺である。あまり演じられることはない。たぶん長いからだと思うが、この一部を切り取って別の噺に仕立てたのが「よかちょろ」である。こしらは「山崎屋」なんて噺、聴かないでしょと言っていたが、そんなことはない。談志で聴いたことがある。
 マクラは例によって野末珍平ネタ。パソコンをやりたいので教えてくれというので、買うところから付き合い、インターネットのお気に入り設定まで教えた。しばらくするとパソコンが壊れたというので行ってみるとたくさんのウイルスに感染していた。原因はエロサイトのダウンロードだった。おっぱい(おつはい)という検索履歴がいくつも見つかった。これを珍平のものまねでやる。爆笑となる。
 本筋の「山崎屋」は、ぼけつっこみのギャグはこしら風にアレンジされていたが、ストーリーはオーソドックス。わかりやすい展開だった。かなりいい出来、真打の芸であった。
 この噺のオチは北国(ほっこく)である。北国(ほっこく)から来たということで妻の出自が吉原であることがばれてしまうのだが、ほっこくの意味を知らないと、わからない。北が吉原遊郭、南が品川遊郭からきている。途中でちょっと説明を入れる必要がある。それを嫌って、こしらはオチを変えた。マチネとソアレにしたが、よけいわからないオチだった。

三月に萬橘の真打披露公演がある。十日間にわたって両国で行われる。円楽一門が出演するのは当然だが、他の協会の人気大物噺家もゲストで出演する。
 大物って誰よ? ヒント、チケットがとれないような人。だけど出演日は未定とのことである。

楽ヲタの落語・野球・音楽ブログ-四代目三遊亭萬橘

« 熱暴走ってなによ? | トップページ | 「ゼロ・ダーク・サーティ」  あとは野となれ テロとなれ »

落語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「新ニッポンの話芸」  きつつきとして最後の高座:

« 熱暴走ってなによ? | トップページ | 「ゼロ・ダーク・サーティ」  あとは野となれ テロとなれ »