右に傾いているのか。老人性疲労症候群
日経の歌壇にこんな短歌を見つけた。
祖父や父、兄の残せし荷を背負いもう疲れたと右に傾く
作者は何歳ぐらいだろうか。作者自身のことを詠んだのか、日本の社会を詠んだのかわからないけれど、おそらく後者だろう。そう解釈してもよい。
左翼は衰退した。社会党の残党ともいえる社民党は絶滅危惧種どころか絶滅目前となっている。日本共産党もその名前から連想できるような過激性はまったくない。街頭で共産党のビラを配る人は高齢者ばかりで、しかも後期高齢者と思われる人が多く、党名を「福祉平和党」とでもした方が実態を表しているのではないかと密かに思う。べつに密かでなくてもいいが。
逆に、右の方は勢いがいい。日本維新の会は自民党より右寄りの施策を打ち出している。民主党も政策は自民党とそれほど変わりはない。ネトウヨなる活動も目立つようになった。それが昨今の風潮である。
それにしても、である。左翼は疲れたのであろう。疲れたから右に傾いたというのはまんざらまちがってはいない。老人性疲労である。
久しぶりに革マルの記事を見かけた。各マル派幹部を、偽名でホテルに泊まったという容疑で逮捕したというのだ。有印私文書偽造という罪。偽名でホテルに泊まったぐらいで逮捕するなんてのはちょいと公安もやりすぎじゃないかと思うけど、それより気になったのが容疑者の年齢である。三人のうち二人は60代、あとに一人は73歳。間もなく後期高齢者という歳である。
革マルといえば白いヘルメットにゲバ棒というイメージしかないから、73歳という年齢とはまったく結びつかない。革マルがどれほど組織動員力や革新パワーをもっているかは知らないし、高齢者の活動家がいても不思議ではないけれど、ちょっと想像できない。
体力はうんと衰えているのは確かだろう。糖尿病や高血圧を抱えながら、ゲバ棒を磨き、マルクスを読んでいるのだろうか。日本の高齢化社会を象徴しているような記事である。サヨクの老齢化。日本が右傾化するのもうなずける。
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