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2013年6月10日 (月)

「ある海辺の詩人   小さなヴェニスで」

 アルテリオ映像館で「ある海辺の詩人」を観てきた。小品ながら評判はよい。
イタリアの漁師町(キオッジャという場所だが、どのあたりかしらない)、そこの酒場には毎夜、老人たちが集う。そのひとり、べーピは漁師である。町になじんでいるが生粋のイタリア人ではない。内戦からのがれてきたユーゴスラビア移民である。息子と離れ、ひとりで暮らしている。酒場では中国女性・シュン・リーが働いている。8歳の息子を残し、出稼ぎで来ている。息子を呼びよせ一緒に暮らしたいが、かなわぬ夢となっている。この二人が詩をつうじて心を通わせるようになる。恋愛感情ではなく、孤独を慰め合うような温かい関係である。ところが周りはそうは見ない。やっかみもあって、妙なうわさも広がる。
 設定がおもしろい。日本が舞台ならミャンマーから逃れてきた老人とフィリピンからの出稼ぎ女性が主人公となるような映画とおもっていただければよい。エトランジェ同士の心の交流を静かに描いている。波乱があってもさざなみのようで、抑制された画面となっている。
 美しい映画である。ただし、画像は暗い。墨絵のようなといえば聞こえはよいが薄暗く、不鮮明。現像がわるいと文句をつけたくなる。地中海の美しい景色がくすんでいる。そういう画面をわざわざ選択したのかもしれないけれど、観客としてはアドリア海の美しい地形や街並みが観たい。なんとかならなかったものか。

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