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2013年9月19日 (木)

 柳家権太楼、立川談四楼 二人会

 

 権太楼・談四楼二人会を聴いたのは、鶴川落語会のよく日、15日である。続けて似たようなブログとなってもつまらないと思い、間をあけた。

権太楼と談四楼、円熟期を迎えた噺家である。1970年、ほぼ同じ時期に入門した。歳は権太楼の方が四つぐらい上。師匠はいずれも柳家系だったから仲は良かった。前座時代、“少女ふれんど”というグループを組み(知りませんでした)、レコードを出すなど落語以外の活動もした。「ヤング・オー・オー」の“ザ・パンダ”(こちらは知っている。文珍など吉本の若手落語家グループ。人気があった)に対抗するつもりのグループだったが、売れなかった。

のちに、談志が落語協会を脱会して立川流をつくったため、二人の交友は疎遠となった。ちなみに談志が小さんの元を離れるきっかけとなった真打昇進試験で落っこちたのが談四楼である。

その後、権太楼は落語界を代表する爆笑系の噺家となった。

談四楼は本格派の噺家となり、立川流のまとめ役の一人になっている。忘れてはいけないのはその文章力である。自称か他称かはともかくとして「落語もできる小説家」と呼ばれることもある。

 

 今回の演目は以下のとおりである。噺の前に、二人のトークがあった。前座時代の思い出や、大きな声では言えないが海老名家の悪口など。まあ、冗談半分だけどね。

権太楼   試し酒

談四楼   柳田格之進

談四楼   お見立て

権太楼   茶の湯

「柳田格之進」は、笑いは少ないが、武士の矜持をテーマとする格調高い人情噺である。あいまいな部分もあって、演じ手によっては腑に落ちない物語になるようなときもある。談四楼は設定、ストーリー展開を明快にさせている。工夫の跡がみられる。サゲも碁盤を斬る場面で終わらせ、後日談のようなサゲの部分はカットとしている。いい出来である。

「お見立て」もいい。ラストは墓場のシーン(「幕末太陽傳」のラストの墓場のシーンはこの演目がベースになっている)をたっぷり演った。

 権太楼は文句なく、いい。明るく、ノー天気な噺ならこの人である。「茶の湯」はご隠居さんが何の知識もなく茶の湯をする噺である。知ったかぶりの生兵法もの。茶の代わりに青黄粉で茶をたて、泡立たないのでムクの皮を入れる。苦くて飲めたものではない。無理やり飲む描写が爆笑となる。

 いちばん笑ったのは、苦い茶を飲んだ後、「千利休が切腹を賜った理由がわかった」と語った場面。なるほど、そういうギャグもあるのか。

 

ということで、この二人の落語会、これからもあちこちで企画されるものと思われる。ライブでぜひ聴いていただきたい。

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