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2013年12月 4日 (水)

 釈明大賞は坂東さん

 

このところ釈明会見が続いている。ヒトゴトだから見ていておもしろい。にこやかながら胸中穏やかじゃなかろうな、嘘だろ、白状しちゃったら、とか、テレビカメラのこちら側は勝手なことが言える。

板東さんの釈明はあきれるほど愉快だった。偽装発注で経費を水増ししたのだが、会見では、植毛が経費として認められなかったと論点をすり替えた。かつらは認めらるが植毛はだめだったというのである。

芸能人の場合、芸能活動に必要なものは一定の範囲内で、事業の用に供したものとして損金(経費)として認められる。衣服がそうである。カツラも事業用なら認められる。どの程度認められるか、それは税務署の判断によるが、芸能活動の範囲内であって、きみまろは認められる、たぶん。植毛は二十四時間使用するので、事業用なのか私用かの境界はない。だから、認められないとなるのだろう。

もっとも、植毛がいくら高いとはいえ、数千万円もするわけではない。申告漏れのごく一部である。それを植毛でごまかそうとしても、失笑するしかない。でも、釈明イベントとしては面白かった。

 

ところで、あれは偽髪かというとそうではない。義髪であろう。

 そう言うと、多くの人は驚く。正義の義ってことはなかろう、と。

  義という漢字は、正義、仁義など正しい道という意味以外にも用いられる。義母、義父、義兄など、義理のという意味もあるが、さらに義眼、義歯、義肢、義足といったぐあいに代替とか補完するものという意味で用いられる。偽物という意味ではない。

ならば植毛もそのひとつで、義髪となる。でも、擬髪偽髪ならわかるけど、義髪はなかろうと疑問に思われる方もおられるのではないか。なぜ義が補完の意味となるのかはよくわからない。どなたかご存じならご教示いただきたい。

 

 オツムのハゲぐあいをひどく気にする人もいれば、いっこうに気にしない人もいる。そのあたりもよくわからない。若く見られたい、できればもてたいと思う男性はふさふさ髪を志向する。もう十分、これ以上もてなくてもいい、あるいは昔からもてなかったから今更という男性は、髪に頓着しない。

 髪をいじるのは面倒くさい。坂東さんも、むりに義髪にすることもないのにと思う。あの丸顔には禿頭が似合う。

 ということで、今年の釈明大賞は坂東さんだな。

 怒髪はともかくとして、義髪なら天を衝くこともあるまい。 

 

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