立川談笑独演会 「百年目・改」
先週、予告したとおり立川談笑独演会「別冊談笑」に行ってきた。北沢タウンホール。
今回は演目があらかじめ決まっている。「百年目・改」「替り目」「二十四孝」。なかなかの三席である。
「百年目」については前回書いたとおりである。談笑が元ネタをどう変えているか、そこが聴きどころである。三年前にここでやったということだが、それは聴いてない。
時代設定を現代としている。つまり番頭も旦那も登場しない。
実名が登場する。六本木ヒルズの楽天トラベル。旅行会社の社長は舟木さん。これが番頭さんである。元ネタとちがってスケールがでかくなる。舟木さんはプライベートジェットでアメリカに行く。有名タレントらとニューヨークの植物園で花見。元ネタでは鬼ごっこが旦那に見つかってしまうのだが、改作ではフレディ・マーキュリーとなる。このものまねがグループの会長・三木谷さんに見つかってしまう。フレディ・マーキュリーってわかります? かつてのロックバンドの人気歌手なんだけど。
そのマネ。ただしステテコ姿だから会場は大爆笑となる。ステテコのフレディが高座から飛びだし、会場を走り回る。
で、旦那、つまり会長の説教につなげる。
ただし栴檀も南縁草もでてこない。創業当時の苦労話をして、当時のメンバーが幸せになってもらいたいとじっくり語る。三木谷さん、とってもいい人になっている。
疑問があると書いた番頭さんの遊興費であるが、別会社(農業会社)をつくり、その儲けから出しており、会社の金には手をつけていないとしている。少し納得。その取引で楽天にも利益をもたらしていたことがわかるが、いわば内職、サイドビジネスである。これが許されるかどうかという疑問は残るが、自腹を切って遊んでいたということは納得できる。
最後に、踊っていたときの気持ちを聞かれた舟木さん、「同じフレディでも、エルム街の悪夢でした」と答える。これがサゲとなる。
ちょっと、マニアックな世界のネタである。フレディ・マーキュリーも亡くなって二十年以上たってるしな。
ついでのひとこと
会場で、立川笑二が二つ目昇進の落語会のチケットを売っていた。今度、二つ目に昇進することが決まった。笑二については、当ブログの「あったか落語・ぬくぬく」の時に書いておいたが、「転失気」がうまかった。一味違ってよかった。さすが談笑の弟子である。
そのことを言いたくて、当人に直接話をしておいた。ちょっとエラソーに。
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