ミョウガと卑弥呼
ミョウガの季節になった。ちかごろはハウス栽培で春先から八百屋の店頭に並ぶが、旬は夏である。独特の風味がある。冷奴の薬味にもいい。漬物にしてもいい。
ミョウガは太古より日本列島に自生していた。ただし食べる習慣はなかった。なぜそんなことがわかるかというと「魏志倭人伝」に出てくる。
「魏志倭人伝」というと、邪馬台国となる。邪馬台国がどこにあったか、その記述ゆえ、畿内説、九州説など入り乱れ、ずっと論争が続いてきた。
そのまま読めば、畿内でも九州でもなく、鹿児島より南の海の中にあることになる。卑弥呼は竜宮城の乙姫さまかよ! とツッコミを入れたくなる。
ま、それはそれとして「魏志倭人伝」には当時の日本の風土を説明している。どんな暮らしをしているかとか、何を食べているかといった記載がある。
動物だと、牛・馬・虎・豹・羊・鵲 (カササギ)はいない、とある。虎や豹はおらんやろ(魏の国にはいたということか)。牛や馬もいなかったらしい。牛馬は後に大陸からもたらされたものなのか。猿・黒雉もいた。
食生活だと、年中生野菜を食べている。ただし、薑(きょう 生姜)・橘・山椒・茗荷はあるが、滋味であることを知らない、とある。
ミョウガは自生していたけれど、食べる習慣はなかったようである。日本にやってきた魏の国の人は、こんな旨いものがあるのにと倭の国の人に教えたのだろう。以後、食生活に入ることになったと考えられる。
もっとも、いま食卓にのるミョウガやショウガと同種のものかどうかは不明。食用となったのは渡来の種なのかもしれない。
と、まあ、「魏志倭人伝」には卑弥呼以外の興味深いことも書かれている。
ミョウガの食べ方でいちばん好きなのは、ナスとミョウガの味噌汁である。あれは旨い。
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