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2014年12月10日 (水)

「こしらリターンズ」  なにはともかくの復帰

 

 半年間の休業を経て立川こしらが復帰した。その初めての会。この間、いったいなにをしていたのか。誰しも興味があるようで、成城ホールはほぼ満席となった。パチンコ屋の新台入替、新装オープンに客が集まったようなものか。

 開口一番はこしらだった。そこに柳家花ん謝が登場。トークとなったが、たいした話はしなかった。お楽しみはあとでということか。

 演目はつぎのとおり。まあ、ポピュラーな演目である。

 花ん謝  寝床

 こしら  米や(豆やの改作)

 こしら  小言幸兵衛

「米や」のまくらで半年間を語った。西伊豆の松崎で農業をしていたとのことである。米袋を花ん謝が高座に運ぶ。無農薬、有機肥料、天日干しの米を作っていたという。懐から、レモンハーブ茶、ハチ蜜をとりだし、これも作ってきたと自慢する。

農業のかたわら、地元のホテルで風呂係、下足番として働いたそうだ。地元にとけ込んでいることをみせるため(養蜂箱を増やすため)の作戦である。

 といったことをおもしろおかしく語る。このマクラがこしらの持ち味で、30分以上も続いた。「米や」はついでに語ったようなものである。

 中入りでは、米やハチ蜜を売った。このあたりの熱の入れ方はすごい。こしらはついでに落語をやっているのではないかと思わせるところがある。「落語家のようなもの」がこしらのコンセプトで、ふつうの落語家とは違う。つまり、将来は実業家だが、そのプロセスで落語家をやっているような雰囲気がある。それが悪いというわけではない。こういう生き方があってもよい。

 写真は中入りでコメを売るこしら

20141209_203013_1

中入り後の二席目は「小言幸兵衛」だった。家主の幸兵衛さんが家を借りたいという男に小言をいいながら、勝手な妄想の世界に浸っていくという噺である。

 ふつう、妄想は浄瑠璃の男女の悲恋となる物語だが、こしらは、ロミオとジュリエットをトレンディ・ドラマのような展開とした。これはうまい。古典落語をうまく現代風にアレンジしている。

 ということで、半年間のブランクを感じさせないぐらいの出来で感心した。けっこう練習したのかもしれないが、それを見せないのがこしらである。

「あの壊れた?落語は妙に魅力がある」とは談四楼の評価である。そう、妙に可笑しい。来月の9日には、「立川こしら 落語と了見を聴け!」が同じく成城ホールで開かれる。チケットを買ってしまった。インタビューは広瀬和生さん。今回も最前列に広瀬さんはいた。

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