「みんなのアムステルダム国立美術館へ」
アルテリオ映像館に出かけた。ことし初めての映画鑑賞は「みんなのアムステルダム国立美術館へ」である。
レンブラントの「夜警」で知られるオランダのアムステルダム国立美術館は全面改装された。当初4、5年で終わる予定であったが、10年もかかってしまった。なぜ改装が遅れたか、そのあたりを明かしたドキュメンタリー映画である。
美術館には自転車専用通路があった。敷地内ではなく、建物の中を通っている。この通路を巡って、サイクリング族からちゃんとした道路を造るよう訴えがあった。公聴会などが開かれ、議論されたが、事態はいっこう進展しない。館長はこの事態に嫌気がさしたのかどうかはわからないが、辞職してしまう。その一方で、館内のレイアウト、展示品の選定などでもめる。オークションも思い通りいかない。
なんとかオープンに漕ぎ着けるまでを描いている。淡々としたタッチなので、ドラマチックではない。その点、多少不満が残るのが、ま、ドキュメンタリーだからね。
アムステルダム美術館だから、フェルメールの絵画が採り上げられるかと思ったが、わずかしか映されなかった。日本では人気上昇しているが、レンブラントに比べると地元ではフェルメールは人気がないのかもしれない。
反対に、日本の仁王像が大きく扱われていた。日本から譲渡された阿吽のニ体が新美術館の目玉展示物になっている。たしかに迫力のある仁王さま。実際に観てみたくなる。
ついでのひとこと
美術館を描いた映画だから、美術品を最後の五分間でもいいから、映してくれてもよかったんじゃないかな。そこが、ちょっと残念。
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