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2015年3月 2日 (月)

 当意即妙の達人

 きのう、武蔵中原まで出かけ、「もうすぐ春だよ、喬太郎!」を聴いてきた。

柳家喬太郎は落語ファンによる人気投票があれば、まちがいなくベストスリーに入る。そのぐらい面白い噺家である。どんな噺でもうまい。落語のツボを心得ている。

 この会は落語のほか曲芸などもやる。曲独楽(三益紋之助)、寄席囃子(森本のり 松本優子)。なかなか面白かったが、その話は省略。

 開口一番は三遊亭わん丈だった。開口一番に続けて同じ前座にぶつかることが多いと、先月のブログで書いた。で、今回もわん丈だったので、ちょっと笑ってしまった。偶然だが、こういうことがある。それだけ、売れっ子の前座ということでもある。先月も書いたが、わん丈は並の前座ではない。将来を感じさせるものがある。今回の「牛ほめ」も前座芸ではなかった。工夫を凝らし、自分の芸にしている。もうすぐ春だよ、にひっかければ、もうすぐ二つ目だよ、である。

わん丈以外の演目を紹介しておく。

 柳亭こみち   饅頭こわい

 柳家喬太郎  花筏

 柳家喬太郎  抜け雀

 こみちは女性噺家ではもっとも勢いがある。山椒は小粒で、という表現が似合う。声に張りがある。子供は一歳9カ月になったそうだ。以前、授乳時間があるのでと、早々と高座を降りたことを思い出した。

今回の演目「饅頭こわい」。こみちならでは芸に仕上げている。女だてらになどと言うと、性差別だと叱られそうだから言わないけれど、気風がいいとか、鯔背という表現がよく似合う。客席の反応を見ながらアドリブを入れるあたりも、堂に入っている。

 で、お目当ての喬太郎。演目は「花筏」。相撲の噺である。マクラで大相撲中継の話。テレビの実況をみていると有名人姿を見ることがある。噺家もときどき見かける。市馬会長がいた。次回には観戦中にメールをしてやろうかと思っていると語っていた。

たしかに有名人を時々見かける。実際、先場所では柳亭市馬と古今亭菊之丞を見かけた。寄席芸人では松鶴家千とせがいた。なつかしい。でも、若い人は、松鶴家千とせといっても、知らないかもしれない。わかんねぇだろうなあ

トリネタは「抜け雀」。途中までは「抜け雀」なのか「竹の水仙」なのかわからない。ひさしぶりに「竹の水仙」が聴けるかと思ったが、「抜け雀」だった。喬太郎の「竹の水仙」は完成度が高い。絶品である。

 愉快な高座である。噛んでも(とちっても)、言い間違えても(墨をすると言うところを、硯をすると言ってしまった)、それをギャグに取り込んで、笑いを誘う。適当にアドリブもいれ、自在に演じる。うまいものである。

 ということで、喬太郎は、当意即妙の達人である。

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