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2015年8月14日 (金)

歌丸さんの「怪談乳房榎」 

 

 国立演芸場、八月中席のトリは桂歌丸である。

 体調を崩し、「笑点」なども休んでいたので、出演できるかどうか危ぶまれたが、どうやら大丈夫のようだ。もし代演となっても、それはそれでいたしかたない。ちょいとひいきの小南治、文治も出るから、文句はない。

歌丸さんの演目は「怪談乳房榎」。

 この噺、円生のCD(二枚組)で聴いたことがある。三遊亭円朝の作。「真景累ヶ淵」や「牡丹灯籠」ほどには複雑ではないけれど、二枚組でも最後まで演じていない。タイトルの乳房榎もでてこない。

 絵師・重信の弟子・浪江は、師匠の妻・おきせに恋をして、脅迫の上、手込めにする。さらに下僕の正介を仲間に引きずり込み、師匠を殺害する。ここまでで円生バージョンは終わる。たっぷり二時間かけている。そのあとのCDはない。実際にこのあとを演じたかどうか、わからない。

その続き。おきせは浪江と再婚し、子を孕む。浪江は重信とおきせの間にできた子・真与太郎を殺すよう庄介に命じる。十二社の滝に落とそうとすると重信の亡霊が現れ、子を育て、重信の仇を晴らすよう正介に伝える。正介は乳房榎の雫で子を育てる。

おきせは病に倒れ、死ぬ。五歳になった真与太郎は正介と重信の亡霊の手助けを受け、親の仇・浪江を討つという復讐ストーリーである。

 

前置きが長くなったが、歌丸さんは一時間かけて最後までやった。円生バージョンは、浪江がおきせを口説く場面にたっぷり時間をかけている。正介を殺しに引きずり込む場面も長い。歌丸バージョンは、そのあたりを短めにして、全体を一時間で収まるようにしている。この方がすっきりしているし、聴きやすい。

歌丸さんの体調が心配されたが、声の張りは以前と変わらない。声は明瞭だったし、出来もよかった。なかなかの高座だった。

 

 桂文治桂小南治にも触れておく。文治は「平林」。賑やかな噺だが、文治らしくさらに賑やかに演じた。だれがやっても同じようなものだが、一味ちがう。そこが一流のあかしである。

 小南治はこの八月中席の常連である。毎回、歌丸人気でかならず大入りになる。ということは大入り袋がでるわけで、その袋をマクラで披露するのが恒例となっている。ケレンミたっぷりに袋を広げる。これが笑いを誘う。おかしい。演目は「ん回し」だったが、印象に残るのは大入り袋だった。  

 まちがいなく、きょうも同じマクラをやったんだろうな。

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