歌いまくる市馬
昨夜は、恒例の「年忘れ 市馬落語集」に行ってきた。
場所は新宿文化センター。1000以上収容できる大ホールである。大きな会場でやる落語会はよほどでないと行かないが、この落語会だけは別である。
前半は落語、中入り後は歌謡ショーとなる。ナツメロというか昭和歌謡を落語協会会長である柳亭市馬が歌いまくるという趣向である。
前半の落語は次のとおり。市馬はトップバッターで登場。演者演目を紹介しておく。
柳亭市馬 掛取り
春風亭一之輔 サンタ泥
三遊亭兼好 熊の皮
桃月庵白酒 粗忽長屋
市馬の「掛取り」は得意中の得意ネタであるが、前半だけ演った。ま、最後まで演ると後半に差し支える。
「サンタ泥」は三遊亭天どんの作。サンタの扮装をした泥棒の噺。この泥棒のモデルを、落ちぶれた市馬風にしていた。
兼好の「熊の皮」はいつもながら明るくて心地よい。
白酒の「粗忽長屋」はサゲを変えていた。ふつうは、最後のセリフは熊さんだが、これを八さんのセリフとしていた。工夫である。
中入り後は、昭和歌謡ショーである。
演目は写真のとおり。ナツメロ、昭和歌謡がずらりと並ぶ。これをほとんど市馬が歌う。歌いまくるといった表現が似つかわしい。艶やかなで伸びのよい声が会場に響きわたる。
演奏はクミ伊藤とニューサウンズオーケストラ。フルバンドである。そのなかに林家正蔵がトランペットで出演している。これも例年どおり。
ゲストは柳家権太楼。落語協会の重鎮である。権太楼はタキシード姿で登場。これが受けた。颯爽としていない。野暮ったい。着慣れぬ服を着た七五三の太った坊やのようである。
会場に向かって「タキシード姿になることは二度とないから、写真撮ってよ」と撮影オーケーのおことば。カメラは持ってないから、あわててスマホで撮った。うまくは撮れなかった。
歌は宮城まり子の「ガード下の靴磨き」。情感たっぷりに歌った。
あっというまに終演。プログラムに載っている曲以外に、「リンゴの唄」と「東京ラブソディ」も歌ったことも付け加えておく。
ついでのひとこと
1月2日に、市馬の「東京五輪音頭」がテレビ放送されるそうだ。なんという番組か、放送時間もわからないけど、捜して、ぜひ見てほしい。いい声ですよ。
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