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2015年12月17日 (木)

 白鳥・兼好二人会 『落語家という生き方』出版記念

 北沢タウンホールでは「この落語家を聴け!」という独演会がほぼ毎月開催されていた。広瀬和生さんとのインタビュー付きという企画であった。八割ぐらいは聴いてきた。噺家のホンネもタテマエも聞けておもしろかった。

 そのインタビューをまとめた『落語家という生き方』が出版された。それを記念しての落語会が開かれたので出かけた。題して「三遊亭白鳥・三遊亭兼好を聴け!」。二人は、もちろんこの本に登場している。

 今回の演目は、広瀬さんのリクエストによるもの。兼好さんが「ねずみ」。白鳥さんが「落語の仮面 第二話」。

ねずみ」はおなじみの人情噺である。左甚五郎もの。寂れた旅館にとまった甚五郎はネズミの彫り物を残すというストーリー。人情ものだから笑いは少ないのだが、兼好バージョンは違う。お馴染みの明るいしぐさとくすぐりで笑いを誘う。

他の演者と違うのは、宿屋の老主人がみずからの凋落を語る部分を他人(近所の宿屋仲間)に言わせている点である。わたしは気づかなかったのだが、中入り後のインタビューで広瀬さんが指摘していた。自分のことを話すのは照れくささもある。それを語るのは不自然だと考えた兼好さんは、他人に言わせるようにしたのだそうだ。

ふーん、そうか。ひたすら明るく演じる兼好さんはノー天気じゃなくて、ちゃんと考えていたんだ。

このくだりは本にも載っているのだが、忘れてしまっていた。

 

 白鳥さんはもちろん新作。「落語の仮面」は漫画「ガラスの仮面」のパロディ。「ガラスの仮面」は演劇を目指す少女の話らしいが、こちらは少女が落語家として成長していくストーリーである。

 「落語の仮面」は五話まであって、今回演じたのは第二話。前座修行中に、ライバルの女性(立川あゆみ。談志最後の弟子という設定)と「初天神」で勝負するという内容。

「ガラスの仮面」のからのギャグを盛り込んでいるが、こちらはその漫画を読んでいないので、さっぱりわからない。しかし落語の世界なら内輪話もたっぷりで可笑しい。何人もの噺家を登場させる。モノマネ、つっこみ、悪口を連発して客席をわかせる。このあたりは手慣れたものである。前半はきちんとしていたが、後半になるとカミシモもいい加減になる。それは愛嬌。おおいに笑わせてもらった。

 

 兼好さんのインタビューでのひとことが印象に残っている。これは本の中に出てくる。落語は業の否定。談志は、落語は業の肯定と言ったが、兼好さんは否定じゃないかというのだ。

 詳しいことは、当ブログ2012年10月17日付をご覧いただきたい。あれから三年か。

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