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2016年1月21日 (木)

談笑十八番 その5 トリネタはなに?

 

談笑十八番」に行ってきた。またまた落語。寒い中、酔狂だね。場所は北沢タウンホール。

 観客の投票によって、その日のトリネタが決まるという趣向の独演会である。今回はその5回目。これまでの投票結果は、「シャブ浜」、「ジーンズ屋ようこたん」、「死神」、「芝浜」だった。

 今回は何になるか。前回までは「百年目」に投じたが、今回はちょいと考えて「め組の喧嘩」にした。さて、どうなるか。

 

 開口一番は吉笑。談笑の一番弟子である。「道灌」を演じた。どうもこの人とは相性が悪い。シュールっぽい落語を演る。そうした噺は嫌いではないけれど、趣味が合わないというか、乗れない。兄弟弟子の笑二のほうが断然良いと思うが、どうだろうか。

さて、談笑。中入り前は二席。「粗忽の釘」「復讐おんな」。「粗忽の釘」は談笑得意ネタである。「復讐の女」は新作。ウエディングドレスを着て丑の刻参りをする女の噺である。

 

 中入り後、談笑はある程度ヤマを賭けたという。「文七元結」か「め組の喧嘩」。「め組の喧嘩」ならわたしの一票が生きたことになる。しかし、演目はそうではなかった。「らくだ」だった。

 らくだの死体を眺めながら、鍋に残った河豚汁をすする。あはは・・。それが毒入り河豚と知ってあわてて吐き出す。「ゲロ指南を受けといてよかった」。  *談笑に「げろ指南」という噺がある。

 丁寧に演じるが、それはそれ。らくだの遺体でかんかんのうを踊るのが前半の山場だが、それが「夏のお嬢さん」になる。チュールチュルチュルである。これが談笑流改作。

 オチはどうなるかと思っていたら、酒乱と化した屑屋の久さんが丁の目の半次と主客転倒するところで終わらなかった。ならば火屋までのシーンとなるかと思っていたら、魚屋を登場させオチとした。

 河豚を売った魚屋である。屑屋が言う。「魚屋さん、昨日はいいフグをありがとよ」

ブラックユーモアが効いた上質な短編小説のようなオチで締めた。

 

 ちょっと空席があった。入りは八割ぐらいか。多少飽きてきたのか。

 

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