無料ブログはココログ

« 「ヘイトフル・エイト」 濃厚タランティーノ・ムービー | トップページ | 「偉大なるマルグリット」 愛すべき音痴 »

2016年3月 3日 (木)

 寿輔師匠は「ラーメン屋」

 

 生田寄席(棕櫚亭)、今回の演者は古今亭寿輔である。

 派手な衣装、ちょび髭、とぼけ顔、風貌だけで笑わせる。

 今回は、大胆なラメが入ったウグイス色の衣装で登場。これだけでクスクス笑いが起きる。で、ここからが客いじり。「なにが可笑しいのですか。まだなにもおもしろいことは言ってませんよ」とクスクス笑いの女性群に語りかける。こうなると、もう寿輔ワールドである。

 今回は二席

 代書屋

 ラーメン屋

「ラーメン屋」は有崎勉、つまり柳家金語楼の創作落語。先代の古今亭今輔が演った。だみ声の今輔、お婆ちゃんもので人気を博した。50年も前のことだが。

 屋台のラーメン屋を営む老夫婦には子がなかった。深夜、若い客が訪れ、ラーメンをお代わりするが、無銭飲食だった。老夫婦は警察に伝えず、家まで屋台を引かせた。そこで、酒を飲ませ、おとっさん、おっかさんと呼ばせ、疑似親子を楽しむ。そんな人情噺である。

 寿輔は今輔の孫弟子にあたる。今、この「ラーメン屋」を演る人がどのくらいいるかは知らないけれど、寿輔が引き継いでいる。

 今輔のこの噺はCDで聴いたことがある(YouTubeでも聴くことができる)。寿輔は忠実に引き継いでいるが、寿輔らしさがふんだんに盛り込まれていて、しんみり、涙を誘う噺なのに、会場からはクスクス笑いが起きる。このあたりが寿輔ワールドである。

 

 おとぼけ寿輔さんファンは多い。植田まさしの「おとぼけ課長」などに登場する中年おやじと寿輔キャラは重なる。

 写真は、棕櫚亭でもらった角砂糖の包み。似顔絵と写真入り。

R0012981

« 「ヘイトフル・エイト」 濃厚タランティーノ・ムービー | トップページ | 「偉大なるマルグリット」 愛すべき音痴 »

落語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です:  寿輔師匠は「ラーメン屋」:

« 「ヘイトフル・エイト」 濃厚タランティーノ・ムービー | トップページ | 「偉大なるマルグリット」 愛すべき音痴 »