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2016年6月19日 (日)

長寿相続税ってどうだろうか。蕩尽の奨め

  

 麻生さんの発言がちょっと問題になっている。いつまで生きているつもりだよと、高齢者への侮辱とも受け取られかねない発言だというのだ。

 1700兆円を超す個人金融資産の大半を高齢層がもっているが、それが消費に回っていない、金を貯めているだけでは意味がないとの文脈で使われた。

 言いようはあるとしても、それほど間違った意見ではない。まともな見解である。高齢層の資産が消費に回れば日本経済の活性化につながる。アベノミクスでは、企業にベースアップを要請し、それによって勤労層の消費拡大を狙っているが、こっちをやったほうが効果的である。

 老後に不安があるから蓄えを崩せないというのが高齢者の心理。きんさんぎんさんは手にしたお金を「老後の蓄えにします」と語っていたのを思い出す。た。何歳になっても老後はある。いくらあっても超インフレとなれば蓄えは減る。大病をすれば札束は飛んでいってしまう。不安はある。

 高齢者の財布の紐を緩めるにはまずは不安解消だろう。

 さらに妙案がある。長寿税とでもいうべき税制の導入である。長生きに税を掛けるのではない。長生きした場合、相続税率を累進的に高くするのだ。

 生きているうちは何ら問題ない。相続が発生したとき、相続税の税率を、80歳までは何パーセント、85歳まではさらに税率をアツプ、90歳を超したらというぐあいに高くしていく。

 相続税を払うぐらいなら、もっと消費に回すとか、生前贈与するとか、寄付するとか考えるだろう。長寿相続税制は妙案だと思う。

 オレオ詐欺はとんでもないことだが、資産の世代間移転という面では一定の意味はある。むろん推奨しているわけではない。

落語の世界では、大店の若旦那は親のスネをかじるのが相場となっている。あれも消費拡大だが、大旦那が積極的に使えばもっとよい。親の蕩尽により若旦那は商売に目覚めるかもしれない。

 ということで、長寿相続税の導入は真剣に考えた方がいい。

 

 ところで、麻生さん。75歳、後期高齢者となった。ご存じのように資産はいっぱいもっている。大富豪である。パーっと使ったらどうか。多少の浪費でも麻生財閥の屋台骨はびくともしない。

 金は使わなきゃ。じーっと眺めているだけですか。

 資産のないアナタには関係ないことですが・・・。 

 

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