「FAKE」 その後の佐村河内さん
アルテリオで「FAKE」を観てきた。森達也監督、久しぶりのドキュメンタリー。あの佐村河内守さんに密着した映画である。
ご存じのように佐村河内さんは耳の不自由な作曲家、現代のべートーベンなどともてはやされたが、実はゴーストライターがいた、耳が悪いのもウソではないかとの週刊誌の報道によって、一挙に奈落に突き落とされた。ゴーストライターであった新垣さんが脚光を浴びることになった。
カメラは佐村河内さんのマンションに入り、その日常を映し出す。ほとんど外出することはない。同居は妻と猫一匹。豆乳大好き人間であることがわかる。ケーキも好きなようだ。
訪れる人は少ない。事件以降、友人は離れていった。ときどきマスコミが訪れる。フジテレビはバラエティ番組への出演要請で訪れる。アメリカの雑誌取材もある。
新垣さんがとつぜん作曲協力をやめたいと言ったときのとまどい、その後のテレビ出演時の発言に憤る。新垣はウソをついていると。
多くの人の関心は、本当に耳が聞こえないかどうかである。生まれながらの難聴ではない。感音性難聴とやらで、たとえば、サルは、ファフのように曖昧に聞こえるらしい。しゃべる方は不自由しないから、健常者に見えることがある。読唇ができればなおさらそうだ。そこが誤解されやすい。
この事件は誰かがウソをついている。誰もがウソをついているかもしれない。監督も・・・。
新垣さんや最初に記事にしたルポライターにも取材を申し入れるが断られる。映画はそんなシーンも映し出す。
この映画のチラシに「誰にも言わないでください。衝撃のラスト12分間」とある。
どんなラストか知りたい。どんでん返しがあるのか。ネタバレになるのでもちろん言えないが、途中で、なんとなく想像はつく。
森監督は、ラストはこうすると決めていたんじゃないかと思う。ラストにつながる伏線をあえてカットし、ラストに凝縮させた。伏線をあえてカットしたことが伏線になっている。それが監督のついたウソである。
そのあたりは観ないとわからないと思う。
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