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2016年9月10日 (土)

 国立演芸場9月上席  桃太郎

  都心で会合があったついでに国立演芸場に行ってきた。

  9月上席、トリはおとぼけキャラの昔昔亭桃太郎である。

  常設の寄席だから落語以外にマジックや紙切りもある。コントは、ザ・ニュースペーパーだった。フレッシュな政治ネタを得意とするコントグループ。9人のメンバーがいるが、ニュースキャスターと小池百合子役(けっこう似合っている)の二人だけの出演である。小池ネタならこと欠かない。

小池ネタの謎かけ。東京オリンピックとかけて森さんと解く。こたえは「小池にはまって さあタイヘン」。この程度のギャグだけどおもしろい。

 

 落語は、昔昔亭喜太郎(転失気)、春風亭愛嬌(のっぺらぼう)、昔々亭慎太郎(壷算)、桂歌春(たらちね)、三遊亭笑遊(寝床)、そして昔昔亭桃太郎(春雨宿)。

 慎太郎だけが昔々亭になっているのに気づいた。他は昔昔亭。なぜ? 現在の昔昔亭桃太郎はかつては昔々亭だったが、それを昔昔亭に改めている。どっちでもいいとは言わないが、何かしらの理由はあるのかもしれない。柳家金語楼の弟は昔々亭桃太郎だった。

 愛嬌は桃太郎の弟子だが、柳昇からの移籍だから春風亭のままである。

桂歌春はマクラが長かった。はやく師匠の名を襲名したいと言う。チャンスは何度かあったけど・・・。歌春は歌丸の総領弟子。襲名の権利はあるけれど、まだ先。ならば歌丸の師匠・米丸でもいいけれど、これも91歳で現役だからダメ。当面、襲名できそうもないと嘆く。

 三遊亭笑遊が相変わらず迫力あふれる高座だった。

 半年ぐらい前にしんゆり寄席で聴いている。何をやったか忘れた。調べてみると演目は同じ「寝床」だった。

そのときのブログをコピペ。

話の筋はオーソドックスな「寝床」であるが、断りの理由や旦那の反応は自由奔放。大胆に脚色し、客いじりやアドリブも交えて大仰にやる。これが可笑しい。会場が沸く。それに応えて、さらに声も大きくエスカレートする。たぶんいつもよりたっぷりやったはずだ。

今回は、さらに迫力あった。同じ「寝床」とは思えないような出来だった。笑遊さんの一番の得意ネタは「寝床」なんだろう。

 

トリの桃太郎。あいかわらずのおとぼけ。ことさら記しておくこともないけど、ギャグもいつもどおり。お茶をすすって、茶碗を見て、せこい茶碗だね、これじゃ田舎の田植えだよとぼやく。アハハであるが、知らんふりして、立派な古伊万里でも置いておいたら、どんな反応をするのだろうか。

  せこい茶碗を置いておけと言っておいたのに! ぐらいのことは言うかもしれない。

 

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