校閲ガール
テレビドラマを観ることはほとんどない。
知人が、石原さとみ主演の「地味にスゴイ!」(日テレ)がおもしろいと知らせてくれたので試しに観てみた。
たしかにおもしろい。ストーリー展開にスピード感がある。何よりも石原さとみの小生意気なキャラが光っている。早回しのような捨てぜりふというか悪口が小気味よい。石原さとみは純情派ではなく、こういったコナマイキキャラが似合っている。「シン・ゴジラ」の米大統領特使役の延長線上にある。
舞台となるのは出版社の校閲部。地味な部門だが重要な業務を担っている。
校閲と校正がどう違うのかよくわからないが、むかし雑誌の編集に携わったことがあって、ずいぶん校正の作業をした。
テレビドラマでは校閲でしくじる場面が出てくる。ま、日常的なことだろうが、似たような失敗をしたことがある。ドラマでは表紙のタイトルを間違えてしまうというエピソードがあったが、あれと似ている。
見出しのでっかいタイトルを間違えたのだ。「新発売」とすべきところを「新売発」としてしまった。気づかなかった。校正に携わったのは何人かいたがみんな見逃してしまった。本文中の校正ミスならしょっちゅうあるが、見出しではまずない。目立つところほどスキがあるということか。
校正に気をつけろというと必ず出てくることわざがある。ことわざとは大げさで、手あかのついたおやじギャグといってよい。「校正恐るべし」。
老婆心ながら説明しておくと、「後生畏るべし」のもじり。
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