「マグニフィセント・セブン」
「荒野の七人」のリメイク版である。その先には「七人の侍」があるが、「マグニフィセント・セブン」は「荒野の七人」のリメイクである。同じ西部劇だからね。原題も前作と同じ。
ジョン・スタージェス監督、ユル・ブリナー、スティーブ・マックイーンが出演した「荒野の七人」が制作されたのは1960年。あれから60年近くになる。それほど昔の映画と感じられないのは西部劇の名作の証しだろう。
こまかなストーリーは省く。いかにもハリウッド的なドンパチの連続で、ガトリング銃(機関銃)まで飛び出し、こんなに簡単に撃ちあって人を殺していいものかという疑問はさておいて、前作とは違った工夫が凝らされている。
工夫は構成メンバーである。「荒野の七人」は白人ばかり(メキシコ人との混血もひとり含まれているが)であったのに対し、今回は黒人、アジア系(韓国スターのイ・ビョンホン)、ヒスパニック、ネイティブ・アメリカンがメンバーになっている。
ハリウッド映画では、白人だけのメンバーというスタイルはタブーとなっている。多様性である。では女性も含まれていてもよいのではないかという疑問(たとえば「エイリアン」は女性が主役だった)が浮かぶだろうが、七人のメンバーではないが、ともに戦う気丈夫な女性も登場させている。
この手のプロジェクトチーム型の映画を観るときは、メンバー構成に注目しておくと、さらにおもしろくなる。
エンドロール直前に「荒野の七人」のテーマ曲が流れる。あの主題歌であるが、その曲を知らないでも聞いたことがあるはずである。これが前作へのオマージュである。
ドンパチの連続で多少うんざりもするが、筋立てがしっかりしているから最後まで楽しめる。
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