有楽町で「プライム落語」
昨日は有楽町に出かけた。落語の昼席である。
日曜の有楽町は久しぶり。昼飯は黒豚の店にするつもりだったが、入り口で行列ができていた。野菜と豚肉を蒸したメニューと決めていたのだが、やめた。近くの中華の店に行くことにした。「慶楽」。昔からある。たぶん50年以上は続いている店だ。ここで軽く麺類をと思ったのだが休みだった。日曜だからね。で、出来たばかりの清潔そうな寿司屋に入った。値段は安い。それはいいとして、隣に座った男、オヤジがすごかった。ビールを頼み、つまみなしで、光りもの三貫、マグロ三貫、白身魚三貫、貝三貫と立て続けに注文していく。食うのも早い。すごい食欲だ。ジジイのくせに。
こちらは早々に食べ終え、店を後にしたので、あとどのぐらい食べたかわからない。若いころ、ケースの中のネタを右から左、次々と注文し、さらにもとに戻ってと、腹いっぱい食べたのを思い出した。今は、あんな勢いはない。金もないしね。
で、落語。 「プライム落語」とタイトルがついている。場所はよみうりホール。柳亭市馬、桂雀々、柳家権太楼という豪華というか、落語界を代表する噺家の三人会である。だから、客席も耳の肥えた落語ファンばかりである(と思う)。
今回の演目
市馬 花見の仇討ち
雀々 鷺とり
権太楼 幾代餅
「鷺とり」はあまり演じられることはない。上方ではポピュラーなのかもしれない。怠け者の男が金儲けを目論み、こぼれ梅(みりんの粕)を餌に雀を酔わせて、一網打尽にしようとする。これはうまくいかず、つづいて鷺をたくさん捕まえようとする。これはうまくいって大量につかまえるのだが、という噺である。
雀々はいつもどおりの熱演。師匠・枝雀のようにアクションたっぷりに演じた。爆笑に次ぐ爆笑であった。
権太楼のマクラは、出囃子ネタ。これは以前に聴いたことがある。権太楼の出囃子は「金比羅」である。これを変えようかと思っている。にぎやかでよいが、亡くなって葬儀の出棺の際、この出囃子が流れるのは具合が悪い。しんみりした場にはふさわしくない。亡くなった三遊亭右紋(権太楼とは大学同期)の出囃子が「野球拳」だった。あれはにぎやかすぎて出棺には似合わなかった。というエピソードの始まり、小三治の場合、出棺までの時間が長いだろうねと笑わせる。定番のマクラになりつつある。
ところで、立川談笑も出囃子は「野球拳」である。まだ何十年も先のことだろうが、どうするんだろう。
終演後、階段とエスカレータを使って下に降りた。ここはビックカメラが入っている。どの売り場もすごい人だった。日曜だからか。
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