鶴川落語 文蔵・生志二人会
きょう、鶴川落語に行ってきた。
鶴川は新百合ヶ丘からは二駅先、近くてよい。今回は「橘家文蔵・立川生志二人会」である。
文蔵は当ブログでもなんども採り上げているとおり、強面にして繊細、技量豊かな噺家である。一方、生志は愛嬌のある噺家。花田虎上(お兄ちゃんネ)に似ている。四天王(志らく、志の輔、談春、談笑)とはちょっと水をあけられていたが、このところめきめき腕を上げている。落語通からも評判がよい。
今回の演目。
文蔵 千早ふる
生志 紺屋高雄
生志 看板のピン
文蔵 猫の災難
いずれもおなじみの噺である。
その中でも「千早ふる」は「寿限無」と並んでよく演じられる軽い噺である。軽くて誰がやっても同じようなものだが、文蔵の手に掛かるとひと味違ったおもしろい噺になる。ショートプログラムでもきらりと光る。上手いものだ。
「千早ふる」のオチは、ふつうは「とは」は千早の本名だ、となるが、今回は変えていた。「とはは、次に上がる生志に訊いてくれ」とやった。
これには前例がある。だれだったか忘れたが「とはは喬太郎に訊いてくれ」とやった。で、喬太郎は即興で見事にオチをつくったという。
今回、高座にあがった生志は、私のオチはこうですと軽くつないだ。で、爆笑。リレー落語ね。
考えてみれば、生志を聴くのはひさしぶりである。以前とくらべ、どっしりした芸になっている。体型も。
今回、昼席であった。後方の席は空いていた。夜席は「昇太・三三二人会」。こちらは早々にチケット完売とのこと。ま、「笑点」司会者と実力派の噺家だからしょうがない。巨人・大鵬・卵焼きの口。
ならば、正恩・ピーマン・慎太郎、などという落語会は考えられないものか。
ついでのひとこと
生志のマクラ。小三治と一緒の会で、一席やって高座を降りたとき、トリの小三治からひとこと「おもしろかったよ」と声をかけられたそうだ。このとき、オレは師匠をまちがえたかもしれないと思ったそうだ。ま、談志なら褒めないわな。
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