春風亭正朝独演会 客席と一体
きのうは、久しぶりのダブルヘッダーとなった。野球ではなく落語。
昼は、生田寄席(よみうりランド前)。春風亭正朝独演会。夜は成城ホールで、鈴々舎馬るこ真打昇進披露公演。落語に縁のない人から見れば酔狂なヤツとなるが、ま、たまたま重なっただけのことである。
正朝さんは、うまい噺家である。笑いのツボを心得ているし、何よりわかりやすい。若手はこの人から教わるとよいとベテラン噺家が語っていたのをどこかで読んだことがある。
今回の演目は「宗論」「祇園会」「宮戸川」の三席。
この落語会は会場が狭い。それだけに高座と客席に一体感が生まれやすい。「宗論」では賛美歌を歌う下りがある。「いつくしみ深く 友なるイエスよ・・・」。
小さな声で一緒に歌いだす人がいた。ノリがいいというか、噺に溶け込んでいる。ハミングでそれに合わせる人もいた。場内、爆笑。「おつきあいいただきまして、ありがとうございます」と正朝。
会場が狭いと一体感が生まれやすい。まして高齢者ならなおさら。川柳川柳の「ガーコン」は軍歌をつぎつぎと歌う噺だが、川柳さんにあわせて歌う高齢者が隣の席にいたのを思い出す。あれと一緒だ。
「宮戸川」は、趣向を凝らしていた。のみ込みが早く面倒見のいい霊岸島のおじさんが登場する。この夫婦が話し合う下りがおもしろかった。ふつう、この場面はそれほど長くはない(と思う)が、夫婦の掛け合いをたっぷりやった。ここが愉快だった。
さて、夜の襲名披露。ちょいと疲れた。この話は明日に回す。
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