Wホワイト 白鳥と白酒
三遊亭白鳥と桃月庵白酒の二人会に行ってきた。白と白だからダブルホワイトの会である。
同じホワイトだが、芸風は違う。白酒は本寸法の古典派、白鳥は新作派。共通するのは、悪口。さりげなく、すらりと毒を吐く。
最初に二人のトーク。健康ネタ。白鳥は大腸ポリープの手術をしたそうだ。入院中は点滴をしたが、屋上で点滴袋をスタンドからはずしてタバコを吸っていたら、ぼーっとなった。点滴袋を見ると真っ赤。血が逆流したのだ。点滴袋を腕より下にしたので、そうなる。大慌てで人を呼んだそうだ。 もうひとつ。白鳥の目の下にくまがあるのを白酒が指摘。疲れているわけではなく、緑内障のせい。点眼薬の副作用で、まつげが伸び、目の周りが黒ずんだのだ。
わたしも緑内障で同じ薬を使っているので、この症状はよくわかる。ということで、白鳥がわたしのお仲間であることがわかった。
今回の演目はつぎのとおり。
白鳥 シンデレラ伝説
白酒 徳ちゃん
白酒 厩火事
白鳥 新婚妄想曲
白酒は古典噺だからわかる。「徳ちゃん」を聴くのは久しぶり。吉原もの。でかい女郎が登場する。芋を食っている。この噺を聴くたびに、南海キャンデーズのしずちゃんを連想してしまう。私の頭の中では「徳ちゃん」ではなく「しずちゃん」。
白鳥の噺は新作だからタイトルはわからない。「シンデレラ伝説」は以前聴いたことがあるような気もするが憶えていない。終演後、演目が貼り出されていてわかった。
「新婚妄想曲」は、ひとことで言うと漫画「タッチ」のパロディ。新体操の南ちゃんが登場する。昭和から平成にかけての時代(たぶん)のドラマ、アニメ、アイドルなどの話題が盛り込まれているが、ちょっとついていけない。
で、ついていけない人の戸惑いを笑いのネタにする、つまりウケないと自嘲するギャグがウケるというスタイルが白鳥流である。
最前列に評論家の広瀬和生さんがいた。この人は髪の色でわかる。広瀬さんはこの白鳥流ををどう評価しているんだろうな。
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