将棋がおもしろい。 桂馬が決め手
羽生結弦が勝ち、羽生善治が負けた。
藤井五段は朝日杯決勝戦でも広瀬八段を下して優勝した。六段となった。わずか半月での昇段。すごい。実力はA級と言ってよい。
わたしは藤井さんの中学高校(まだ入学前だが)の先輩だから、ちょっとハナタカ。酒が入ると、オレは将棋が強いんだと(実は弱い)威張っている。
今朝の朝日新聞に朝日杯の棋譜が載っている。準決勝の羽生戦。二度目の焦点の歩(4三歩)が決め手となったと解説している。決勝戦では4四桂が意表を突く手で、形勢は一気に藤井に傾いた。相手の広瀬八段も解説の佐藤名人も気がつかなかった手だ。プロも気づかない妙手。それを短時間で見抜いてしまうとは! 驚嘆に値する。
先週(2/11)のNHK将棋トーナメントは面白かった。準々決勝である。山崎八段と斉藤七段との戦い。山崎が不用意な手を指したため、形勢は一気に斉藤に傾いた。挟撃とばかりに、斎藤が飛車を打ち込んだのがやや疑問手。山崎は美濃囲いに入るよう形となったが、まだ斉藤が優勢だった。山崎は必死で相手の詰みを探すが、わからない。9四歩と王の逃げ道をつくったらどうかと考えていたら、山崎はそう指した。
わたしの予想が当たる手はたいてい悪手ということが多いのだが、悪手でもなかった。わずかばかり考慮時間を増やすことができる手だった。
即詰めありと読んだ山崎が飛車を打ち込んで斎藤玉を即詰めに打ち取った。大逆転だった。相手の駒をとった7三の桂馬が効いた(6五に飛んで即詰めになる)。その手が後で決め手となるとは山崎も斉藤も考えていなかった。当然わたしも。山崎にとって偶然の好手となった。
と書いてみたが、将棋に関心のない人にはそのスリリングなおもしろさはわからないと思う。興味があればインターネットで棋譜をご覧いただきたい。
中原名人は桂遣いの名手だった。桂馬の妙手が多かった。藤井六段もこれまでの棋譜を見ると、桂馬の扱いがうまい。
ということで、いま、将棋がおもしろい。オリンピックなどどうでもよい。
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