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2018年7月27日 (金)

「三十年後の同窓会」

 暑い中、川崎アートセンターまで出かけ「三十年後の同窓会」を観てきた。わが家からは15分ほどで行けるが、直射日光を浴びるとたちまちくらくらする。体力は確実に衰えている。

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 で、映画。時代は2002年、ひとりでバーを営むサルのもとに、かつての海兵隊仲間だったドクが訪ねてくる。サルと一緒にもうひとりの仲間だったミューラー(今は牧師をしている)のもとに行く。ドクは、妻に先立たれ、一人息子は二日前バクダッドで戦死したことを告げる。遺体引き取りに同行してくれと頼む。そこから三人の旅が始まる。

 息子が死んだのは、あの大量破壊兵器があるという理由でイラクに侵攻した戦争である。フセインの死によって終局したが、多大な犠牲を払った。戦後処理も進まず、あげくにイスラム国も誕生させた。

 あけすけなサル、かつては暴れん坊で今は敬虔な牧師になっているミューラー、そして冷静なドク。珍道中になる。

 軍葬のあと、海兵隊の上官はアーリントン墓地に埋葬したいと言うが、ドクはふるさとのポーツマスに連れて帰りたいと断る。レンタカーで棺を運ぶことになるが、イスラム過激派と間違われたりして、結局は列車で運ぶことになる。

 棺の輸送には、海兵隊で親友だった青年も同行することになる。青年から息子が撃たれたとき話を聞かされる。ちょっとしんみりする。ベトナム時代の昔話に花が咲くことになるが、帰りがけにベトナムで亡くなった同僚の親のもとを訪ねたりする。

 いくつものエピソードや過去の出来事が描かれる。ベトナムでの海兵仲間の死は決して名誉の戦死と呼ばれるものではなかった。かれらの悪ふざけが原因だった。息子の死も戦闘ではなかった。文房具を学校に運ぶ途中、コーラを買うため立ち寄った店で、後ろからゲリラに狙撃されたものだった。

 声高にベトナム戦争やイラク戦争を批判している訳ではないが、どのように死んでも、名誉の戦死として片づけられる事実を皮肉っている。

 重い内容だが、それほど暗さは感じさせない。彼らのやりとりはユーモアにあふれている。

 あまり話題にならなかったが、いい映画だ。先週、同じ映画館で「レディ・バード」を観た。高校三年生の女の子を描いたもので、それなりにおもしろいが、ちょっとついていけなかった。としのせいだろう。「三十年後の同窓会」のほうがおもしろい。

人生は減っていく。1分でも楽しみたい」というせりふがある。余命(平均寿命まで)のローソクが残り少なくなっている者には共感できる。

 主題歌はボブ・ディランが歌っている。

 

 ついでのひとこと

「三十年後の同窓会」というタイトルは気に入らない。「ふたつの名誉の戦死」とでもしたほうがいいんじゃないかな。

 ベトナムでの仲間は4人だった。白人2人に黒人2人。バクダッドもほうは白人と黒人。うまくバランスをとっている。現代ものなら、これにヒスパニックかアジア系が加わるんだろうな。

 さらにひとこと

 ハチに刺されて名誉の戦死・・という替え歌の歌詞がある。知らないでしょうね。

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コメント

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読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
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