無料ブログはココログ

« 一月中席&新年会 | トップページ |  「新ニッポンの話芸」 馬るこ餅 ゲット! »

2019年1月17日 (木)

 文蔵独演会

 

 おとついに続いて落語。橘家文蔵独演会生田寄席)に行ってきた。

 文蔵のキャッチフレーズは、豪快にして繊細、である。「らくだ」を思わせる乱暴者のような風貌だが、落語は端正で丁寧。「転宅」に登場するお妾さんなどを演じても、並の女優さんより色っぽい。

 Img_0735
  で、本日の演目。

 猫の災難

 文七元結

 いずれも得意ネタ、というよりなにをやっても丁寧で、細部にまで心配りをしているのを感じる。もちろん笑いを誘うネタもたっぷり織り込んでいる。荒っぽいようだが、隙はない。

「文七元結」は文左衛門時代(数年前、三代目文蔵を襲名)に何回か聴いたことがある。左官の長兵衛を誰よりも荒っぽい人物に仕立てているが、その一方で、心の動きをしっかり描き込んでいる。工夫を感じる。

「猫の災難」も豪快にして丁寧だった。兄貴分が酒の肴(タイ)を買いに行っている間に、たまらず酒を飲んでしまうという噺である。飲みっぷりが見どころ。

文蔵らしく豪快にして細部まで繊細に演じた。いいひとときでした。

 

 終演後、ちょっと雑談をした。ヨーロッパ公演について訊いてみた。

そのときの演目は「ちりとてちん」と「芝浜」。現地語で字幕をつけるやり方。むこうの人の反応がおもしろかったそうだ。

「ちりとてちん」の、腐った豆腐を食べる場面では、食べちゃダメー! という叫び声がかかった。感情移入している。日本ではこんなことはない。

「芝浜」では、三年間も夫をだまし続けたのはいけない、嘘はダメという意見があとで出て議論になった。ふーん、ところ変わればであるが、いずれも内容はきちんと伝わったということだ。それはよかった。

 でも、長旅で、きつかった、もう行きたくないというのが旅の結論だそうだ。

« 一月中席&新年会 | トップページ |  「新ニッポンの話芸」 馬るこ餅 ゲット! »

落語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です:  文蔵独演会:

« 一月中席&新年会 | トップページ |  「新ニッポンの話芸」 馬るこ餅 ゲット! »