「家へ帰ろう」 ウッチへ帰ろう
満員だった。この手の映画は人気になる。立ち話をしていたご夫人はずいぶん遠くから来ているようだった。ま、上映館は少ないからね。

内容はホロコーストを逃れたユダヤ人を描いたもの。ブエノスアイレスに住むアブラハムは老人ホームに入るのを逃れ、故国ポーランドに旅立つ。長く会っていない恩人であり親友に仕立てたスーツを届けるため(彼は仕立て職人)、マドリッドを経由してポーランドに行こうとする。ところが、トラブルに出合う。ホテルでは泥棒に遭って持ち金をなくしてしまう。マドリッドにいる娘(仲たがいをしてきた)に金をもらったりして、旅を続ける。憎くきドイツには一歩たりとも足を踏み入れたくない。頑ななアブラハムであるが、しだいに周りからの手助けを受け入れていく。
シリアスな内容なのだが、孫や周りとのやりとりはユーモラスで笑いを誘う。シリアスとユーモアがミルフィーユのようになっている。このあたりは脚本がうまい。
家には「うち」とルビがふってある。イエではない。アブラハムが目指す町はワルシャワではなくウッチ。ポーランド第二の都市であるが、その名は知られていない。「ウッチへ帰ろう」というタイトルのほうがおもしろいと思うが、それでは客は呼べないか。
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