無料ブログはココログ

« 「希望の灯り」 | トップページ | 「長いお別れ」 »

2019年6月 1日 (土)

 ワニの脳 ネズミの脳 ヒトの脳

 脳の進化を三つの段階に分ける考えがある。
 ワニの脳、ネズミの脳、そしてヒトの脳とへと進化した。
 ワニの脳は、生理的な欲求にだけ支配されている。残忍な行動を司っている古い脳である。それを覆っているのがネズミの脳。感情が行動を促す。快感指向で、ずるがしこい面がある。
 さらにそのネズミの脳をくるんでいるのがヒトの脳。理性的な判断ができる。創造することができる。言い方は変だが、AI的な機能を持っているといってよいか。人間にはこの三つの脳が同居している。
 このたとえというか仮説はわかりやすい。ワニはそれを知ったら怒り狂うかもしれないが・・・。
 ワニの脳はヒトの脳の奥深くに古層のように存在している。時によって亀裂が生じ、露わになることがある。理性によって抑え込んでいるが、ワニが顔を覗かせるのだ。

 登戸で悲惨な事件が起きた。カリタス学園の児童が被害にあった。昔、中野島(登戸の隣駅)に住んでいたので、カリタス学園については知っている。制服を見ればカリタスの子だとわかる。
 つぎに住んだところは、よみうりランド前駅が最寄り駅だった。犯人が住んでいたのが麻生区多摩美と聞いて驚いた。十数年前まで、多摩美の坂を下って通勤していた。このあたりなら土地鑑がある。
 犯行の動機を警察もマスコミも追っかけている。それなりの理屈を見つけるだろうが、さて真相となると正確にはわからない。切れやすい性格だったとはいえ、それ以上の残忍さはふつうはコントロールされる。
 なんとなく納得のいくような動機を見つけて納得しようとするが、たとえば多数を巻き添えにした自殺とか、深奥にある犯行動機と実際の行動は解明できないだろう。
 突然、ワニが顔を出したとしか言いようがない。

 Dsc_0844-1 はなしはまったく変わる。
 大塚で飲み会があった。昭和を彷彿させる居酒屋がいくつもあって、そこで飲もうというのだ。
 大塚駅に降りるのは何十年ぶり。友人の実家に行ったきり。角海老のでかい看板があったのを思い出す。いまもあるのか。
 看板はなかったが、角海老はあった。いまは、ボクシングジムになっていた。通りから練習風景がよく見える。パンチ音が映画のサウンドのように響いてくる。 
 ボクシングはワニのような獰猛さを理性でコントロールしながら、ずるがしこく立ち振る舞う競技である。
  

« 「希望の灯り」 | トップページ | 「長いお別れ」 »

世事・世の中」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 「希望の灯り」 | トップページ | 「長いお別れ」 »