「長いお別れ」
中野量太監督作品。長編第一作の「湯を沸かすほどの熱い愛」は大ヒットとなった。それ以前には中編を何本か撮っている。しんゆり映画祭では監督のトークつきで上映したことがある。
「湯を沸かす・・」では火葬のシーンがある。その前の中編でも火葬場のシーンがある。中野監督は火葬場のシーンが好きらしい。今回の「長いお別れ」でも似たようなシーンはあるのかもしれないと思いながら「長いお別れ」を観た。
認知症が進行する老人と家族の物語である。役名より役者名の方がわかりやすい。元校長の山崎努は妻の松原智恵子と二人暮らし。長女の竹内結子は夫と息子とともにアメリカで暮らしている。次女の蒼井優は料理人としてカフェを開くことを夢見ている。
山崎に認知症の症状が現れる。まだ軽度で、漢字の知識などは衰えていない。竹内は慣れない外国暮らしでストレスがたまっており、夫や息子とはぎくしゃくした関係となっている。蒼井はカレーの移動販売を始めるがうまくいかない。そうして2年後、4年後、山崎の認知症はゆっくり進行していく。
認知症は深刻だが、そのあたりはユーモアでくるんで淡々と描いている。好感がもてる。認知症や介護を感動的に描く映画は総じて安っぽい。
撮影場所は特定されていないが、はるひ野駅が出てくるから東京近郊。新百合ヶ丘からは数駅しか離れていない。中野監督は日本映画学校(新百合ヶ丘)出身である。
電車の中での山崎と松原のやりとりがいい。ラストの竹内の息子タカシと校長のやりとりがとりわけ印象的である。
長いお別れとはロング・グッドバイ。英語では認知症の症状を表すときにも使われるという。ゆっくり病状が進行して別れのようにフェイドアウトしていくのが認知症である。
で、火葬のシーン。友人の通夜の場面はあったが、それはアリマセンでした。
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