国立演芸場中席 才賀の「カラオケ刑務所」
忘年会を兼ねて国立演芸場12月中席に行ってきた。
トリは古今亭志ん輔。志ん朝直系の弟子である。
世間は忙しい。でも寄席にはいつも暇な人が集う。お忙しい中をわざわざなんていうセリフは白々しい。たまに鞄を抱えた背広姿の人もいる。あれはサボりか。
開口一番は古今亭小ごと。初めて聴く。風貌が噺家らしい。おにぎりのような顔。若い頃の南伸坊といったところ。いずれは桃月庵白酒のような噺家になるのか。
今回印象に残ったのは桂才賀。入船亭扇辰の「雪とん」、柳亭燕路の「甲府い」、古今亭志ん輔の「宿屋の富」も楽しかったが、才賀がいちばん笑えた。
風貌は強面。悪役が似合う。刑務所が似合う。といっても、受刑者ではなく慰問。才賀は刑務所慰問をずっと続けている。なかなかできることではない。
で、今回の演目が「カラオケ刑務所」。落語協会では毎年、新作落語を募集している。それで準優勝したのがこの噺だそうだ。
春風亭柳昇に「カラオケ病院」という名の通った新作落語があった。今は昔昔亭桃太郎がよくやっている。そのパロディである。作者はパロディではなく柳昇へのオマージュだと語っているのだそうだが、ま、どうでもよい。刑務所でカラオケ大会が催される。受刑者は替え歌を歌うというストーリー。病院を刑務所に置き換えただけのものだが、これも笑える。才賀さんが軽快に歌う。これを膨らませたらもっとよい新作になる。
才賀さんに「箱だけの女」という替え歌、なかったっけ?
雨もあがって気分はよい。そのまま居酒屋へまっしぐら。ここから参加するメンバーもいて、総勢5人。飲んで食べておしゃべりをして一人当たり3000円。けっこうでした。
« 『オーガ(ニ)ズム』 続き 最後まで読んだ。 | トップページ | 落語ざんまい 白酒・三三 二人会 »
「落語」カテゴリの記事
- 鶴川寄席 扇遊・鯉昇二人会 (2025.06.08)
- 生田寄席 橘家圓太郎(2025.06.06)
- 八起寄席 たけ平(2025.05.21)
- 雲助・左橋二人会(2025.05.07)
- アルテリッカ演芸座 二つ目落語会(2025.05.05)
コメント