「細い目」 マレーシアの男女
川崎市アートセンターでマレーシア映画を観てきた。マレーシア映画を観るのははじめてかもしれない。
「細い目」、04年の作品。監督はヤスミン・アフマド。10年前に亡くなっている。
内容は青春もの。マレー系の少女オーキッドと中国系の少年ジェイソンの恋を描いている。ありきたりの内容でどうっていうこともない。ただ、マレーシアが、他民族、多言語、多宗教の国であることを背景にしているところに関心がいく。
そういう国だからこそいざこざもある。ムスリムは豚肉を食べない。マレー系は中国人の細い目をからかう。
ただ、マレー系、中華系、インド系などが、それほど対立しているわけではない。
映画はマレーシア版ロミオとジュリエットといったところか。
この映画にインド系の人物はほとんど登場しないけれど、そこそこの人口はいる。多くはインドでの暮らしを捨てた人である。ヒンドゥーの呪縛から逃れるためにマレーシアにやってきた。イスラム教に改宗した人も多いという。カースト制を不都合と思えばそうするんだろうね。
いま、インドでは移民法をめぐって騒ぎが起きている。インドへの移民の対象からイスラム系を排除するという内容なので抗議の暴動が起きている。 宗教対立は無宗教に近い日本人にはよくわからない。ひとごとである。
さしたる戒律もない。牛肉も豚肉も食います。クリスマスも祝うし、神社には初詣もします。般若心経も唱えます。細い目で。
ついでのひとこと
クリスマスも終わり、そういえばケーキは食わなかった、生クリームのひとかけらぐらい舐めてもよかったのだが。明日あたり、お寺さんから送られてきたお札でも玄関に貼るか。
さらにひとこと
この映画に、月下香という花が登場する。初めて聞く。映像でどんな花かは分かった。調べてみると、チュ―ベローズともいう。バラではなくリュウゼツランに近い。夜になるといい香りがするのだそうだ。
« 「象は静かに座っている」 | トップページ | 『危機と人類』(上下) ジャレド・ダイアモンド »
「映画」カテゴリの記事
- 「ブラックバード、ブラックベリー、私は私」(2025.02.13)
- 「夏の庭 The Friends」(2025.02.11)
- 「リアル・ペイン」(2025.02.03)
- 「オークション 盗まれたエゴン・シーレ」(2025.02.01)
- 「雪の花」(2025.01.30)
コメント