文珍独演会 重鎮、文珍
桂文珍は、人気実力とも上方落語を代表する噺家である。芸歴50年になる。それを記念して今月末から国立劇場大劇場(ふだんは歌舞伎などをやる)で20日間の独演会が予定されている。すごい!
今日の麻生市民館での独演会は、言ってみればその前哨戦になる。格好の練習の場というべきか。
開講一番は一番弟子の桂楽珍。入門して38年になるというからベテランである。でも今日は座布団返しである。徳之島出身。顔が濃い。この一年は、顔が似ているゴーンネタで笑いをとってきたそうだ。似てると言えば似ている。
演目は「手水回し」。上方のネタである。旅館に泊まった客から手水(朝の手洗いの水)をもってこいといわれたが、その意味がわからなくてドタバタとなる噺。長い頭を回すなど大仰にやるのがこのネタの特長である。
文珍は三席
スマホでイタコ
三枚起請
饅頭こわい
国立劇場の演目はネタ出しがしてある。一日二席、40の噺をするが、チラシを見ると、それに入っている。やはり予行演習だ。どのギャグがうけるか、文珍はしっかり頭に入れたにちがいない。
「スマホでイタコ」は6Gのスマホを手に入れ、天国にいる師匠の文枝(今の文枝ではない)や松鶴とやりとりするという噺である。スマホとかパソコンネタを入れるのが文珍の芸である。
トリネタに「饅頭こわい」をもってきたのには驚いた。軽い噺である。それをどうおもしろくさせているのか、興味が湧く。途中、怪談仕立てにしている。なるほど、トリネタにふさわしい演出にしている。客を飽きさせないのはさすが。
ということで、文珍は、笑いの重鎮、である。
今週の「徹子の部屋」(たぶん木曜)に出演するのだそうだ。お楽しみに。
« 「AI崩壊」 止められるか 暴走を | トップページ | 民家園 うんことくらし »
「落語」カテゴリの記事
- 生田寄席 文菊(2024.09.05)
- 喬太郎・白酒・一之輔三人会(2024.08.30)
- 「国本武春の丹波浪曲道中記」(2024.07.29)
- 鶴川寄席 扇辰・兼好二人会(2024.07.21)
- 「八起寄席」 小間物屋政談(2024.07.17)
コメント