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2020年2月 9日 (日)

文珍独演会  重鎮、文珍

 桂文珍は、人気実力とも上方落語を代表する噺家である。芸歴50年になる。それを記念して今月末から国立劇場大劇場(ふだんは歌舞伎などをやる)で20日間の独演会が予定されている。すごい!

 今日の麻生市民館での独演会は、言ってみればその前哨戦になる。格好の練習の場というべきか。

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 開講一番は一番弟子の桂楽珍。入門して38年になるというからベテランである。でも今日は座布団返しである。徳之島出身。顔が濃い。この一年は、顔が似ているゴーンネタで笑いをとってきたそうだ。似てると言えば似ている。

 演目は「手水回し」。上方のネタである。旅館に泊まった客から手水(朝の手洗いの水)をもってこいといわれたが、その意味がわからなくてドタバタとなる噺。長い頭を回すなど大仰にやるのがこのネタの特長である。

 文珍は三席

 スマホでイタコ

 三枚起請

 饅頭こわい

 国立劇場の演目はネタ出しがしてある。一日二席、40の噺をするが、チラシを見ると、それに入っている。やはり予行演習だ。どのギャグがうけるか、文珍はしっかり頭に入れたにちがいない。

スマホでイタコ」は6Gのスマホを手に入れ、天国にいる師匠の文枝(今の文枝ではない)や松鶴とやりとりするという噺である。スマホとかパソコンネタを入れるのが文珍の芸である。

 トリネタに「饅頭こわい」をもってきたのには驚いた。軽い噺である。それをどうおもしろくさせているのか、興味が湧く。途中、怪談仕立てにしている。なるほど、トリネタにふさわしい演出にしている。客を飽きさせないのはさすが。

 ということで、文珍は、笑いの重鎮、である。

 今週の「徹子の部屋」(たぶん木曜)に出演するのだそうだ。お楽しみに。

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