「天に赤気有り」 オーロラ
先週だったか先々週だったか、あの「日本書紀」に、オーロラの記載があるという新聞記事を目にした。
「天に赤気有り」「形雉尾に似れり」などの記述があるという。推古天皇28(620)年の出来事。
オーロラは北極や南極に近い高緯度の地域(おおむね65度以上)でしか見ることはできない。しかし当時は、地磁気の環境も違っていて、太陽表面の大爆発による大きな磁場嵐があれば日本で観測されても不思議ではない。
なぜ今頃という疑問が浮かぶ。「日本書紀」など調べ尽くされているはずなのに、なぜ今回わかったと発表されたのか、よくわからないが、まあいい。赤気は夕焼け程度のものと見逃されてきたということか。
これがオーロラかどうか、中国(随唐など)の資料にもあたってみたいものだが、まちがいなかろう。
古代のオーロラ(赤気)というと、藤原定家の日記が有名である。あの百人一首の定家である。何十年にわたって日記「明月記」を書きつづっていたが、そのなかに京都で赤気が見られたという記載がある。中国では太陽の黒点観測がなされており、それと重ねると、定家の日記はオーロラに間違いないと国立極地研究所は発表している。
阿部和重の『オルガニズム』の中に、屋久杉の炭素原子の解析から8世紀に何回かの磁場嵐があったとの記述があったのを覚えている。小説だからあてにならないけど、磁場嵐、コロナの異常な動きがあれば、日本でもオーロラ観測ができるということだろう。雉のしっぽのようなものを見てみたいものだ。
太陽のコロナはともかくとして、地上では新型のコロナウイルスが暴れている。
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こんにちは、いつも楽しくブログを拝見しています。
世の中はいま、コロナに転がされて大変なことになっていますね。
以前、テレビかなにかで、1859年にハワイでオーロラが観測された
ことがあると言っていました。世界中の低緯度のところで見られた
そうです。太陽に巨大なフレアが発生したとか。いま起きたら、GPSは
もちろん、飛行機の通信なども混乱し、大変なことになりそうです。
ICカードも使えませんね。
そんな武器を開発している国もあるとか。
投稿: リプル | 2020年3月27日 (金) 11時21分