映画「21世紀の資本」
トマ・ピケティの『21世紀の資本』が話題になったのは5、6年前だったか。その分厚さに驚いて買うのをやめた。値段もけっこう高かったしね。
その後、ピケティの講義をテレビで見た。Eテレの「白熱教室」。6回にわたる集中講義だった。たぶん本と同じ内容。分厚いのをちゃんと読んだような気分になった。
資本収益率は経済成長率を上回るなどの趣旨はよくわかった。それにしても、各国の長年の所得推移など根気よく調べたものだと感心した。
その著作の内容に沿ってつくられた映画である。
新宿のシネマカリテ。時節がら、座席は一席ごと空けるようになっている。隣の席に手荷物が置ける。上映前に満席になった。ということは半分埋まったことになる。
映画は、昔の映画のシーンや経済学者の意見をまじえて格差の実状を映し出していく。NHKBSでよくやる現代史や経済のドキュメンタリー番組に似ている。
ま、それなりの知識を有している人には、物足りないかもしれない。復習にはなる。ピケティをよく知らない人には参考になる。
写真はシネマカリテのトイレに置いてあったもの。
日本の格差は英米ほどではないけれど、富は次第に上位へ集中していっている。これは大問題だろう。
幾分それを和らげるには、資産の累進課税が考えられる。株の譲渡益や配当金に課税されるのは一律20パーセントである。これを所得税同様、累進税率にすれば富の集中は和らぐ。
株をいっぱい持っている麻生さんは嫌がるだろうが・・・
« 「天に赤気有り」 オーロラ | トップページ | 不要不急の人生 »
「映画」カテゴリの記事
- 「ステラ」(2025.03.16)
- 「ノー・アザー・ランド」(2025.03.14)
- 「ウィキッド ふたりの魔女」(2025.03.12)
- 「名もなき者」(2025.03.08)
- 「ANORA アノーラ」(2025.03.04)
コメント