「娘は戦場で生まれた」 瓦礫の街アレッポ
シリアのアレッポは石鹸の街である。オリーブ油を主原料とするここの石鹸は肌に良いということで昔から多くの人に親しまれてきた。日本にも輸入されている。
その街が戦場になってしまった。石鹸ではなく火薬の臭いのする街になってしまった。シリア内戦である。
反政府軍が支配していたが、政府軍の侵攻、イスラム国、ヒズボラなど入り乱れ、さらにロシア軍も参戦、街は壊滅状態となってしまった。まさに瓦礫の街である。
そのアレッポを描いたドキュメンタリーが「娘は戦場で生まれた」である。川崎市アートセンターで観てきた。再開後3本目である。お客さんは20人ぐらいか。まだ少ない。
映像作家志望の女性が医師と結婚する。戦乱の中、娘が生まれる。政府軍の砲弾がビルを破壊する。ロシア軍による空爆を避けながら、アレッポで暮らす。彼女はその様子を撮り続ける。
ここから逃れ、難民となる人も多いが、アレッポにとどまる人たちもいる。「自分だけ助かるために街を出るわけにはいかない」というのが矜持である。
映像は残酷である。血を流し、死んでゆく子供。死体の山。埋葬。テレビではとうてい映せないシーンが続く。
政府軍による鎮圧により砲撃は止むのだが、それで事態が解決したわけではない。
新型コロナによりシリア情勢が伝えられることは少なくなっている。いま、どうなっているかわからない。
ドラッグストアーではアレッポの石鹸は売られている。石鹸工場はちゃんと稼働しているということか。
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