サバの味噌煮
サバの味噌煮は、嫌いというほどではないけれど積極的には食べない。臭みがある。ショウガで臭みを抑えるのだが、臭みは残る。妻は、反対にサバの味噌煮が好きなので食卓にしばしばのぼる。
京都にサバの味噌煮で有名な店があると知った妻は、京都に出かけた折り、わざわざそこに行って食べそうだ。上賀茂神社の近くにある。繁盛店で、一時間以上ほど並んだ。メインメニューはサバの味噌煮定食。安いけど、味はフツーだった。並ぶほどの店ではない。これなら、あたしのほうが上手いと自信をもったという。
サバの味噌煮は苦手、好んでは食べないという人は多い。まず頭に浮かぶのは、架空の人物だが、森鴎外の「雁」に登場する主人公の友人。下宿の晩飯がサバの味噌煮(青魚の未醤煮)だったので、それを食べずに主人公と二人で散歩に出かける。主人公を好きだった女性(高利貸しのお妾さん)が声をかけるつもりでいたが、二人連れだったので、そのまますれ違ってしまう。なにごとも起きなかった。
友人がサバの味噌煮が嫌いでなかったら、その日のメニューがサバの味噌煮でなかったら、別の人生が始まったかもしれない。ただそれだけのストーリーなのだが、印象に残るサバの味噌煮である。
缶詰にサバの味噌煮がある。これは旨い。汁がやや甘ったるいが臭みはない。汁をそぎ落とすと甘みは減る。缶詰はばかにできない。
写真は数日前に歩いた岡上(川崎市麻生区)。稲穂が垂れ下がっている。もうすぐ刈入れだ。川崎でもコメが採れる。昨年は一回だけ岡上産のご飯を食べた。
新米ご飯。おかずは缶詰のサバの味噌煮だな。
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