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2020年11月19日 (木)

「ある画家の数奇な運命」

 10年以上前になるが「善き人のためのソナタ」という映画があった。東ドイツの監視社会を描いた優れた作品だった。その監督・ドナースマルクの最新の作品が「ある画家の数奇な運命」である。アートセンターで観てきた。

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 戦前のドイツ、今で言う軽い統合失調症の若い女性が病院に強制入院、断種させられる。その甥のクルトにとって永遠の別れとなった。少年は成長し画家を目指す。クルトの住むドレスデンは東独であり、ソ連の支配下にあった。芸術は共産主義の発展に寄与すべきものとされ、労働者の団結などの絵を描くことが推奨、強制されていた。クルトは美術学校で出会ったエリーと恋仲になる。

 彼女の父親はその結婚に反対し、妊娠したエリーの子を中絶させてしまう。それでも二人はベルリンの壁ができる前に西ドイツに逃亡する。

 エリーの父親は産婦人科の医師でありかつてはナチス党員でもあった。クルトは、叔母を死に至らしめた医師であることを偶然知ってしまう。といったストーリーである。

 3時間を超す長尺だが、飽きさせない。さすがドナースマルクである。

 美術学校での若者の語らいは哲学的な対話が多い。ちょっと難解。デカルトの「我思うゆえに我あり」がでてくるが、我とは何? 誰? と問われても私には明快な返答できない。それはさておいて、クルトがどんな作品を制作していくかが、みどころになる。

 クルトには実在のモデルがあるという。ということは、実話をベースにしたストーリーということになる。

 ベルリンの壁崩壊前の東ドイツがどんな国であったか、ドナースマルクの作品でその一面がわかる。「善き人のためのソナタ」をご覧になっていない方は、DVDでぜひ!

 ついでのひとこと

「新明解国語辞典」の第八版がでた。カバーは3色。赤、白、青。今回は青版のものを買った。民主党支持だから青ということではない。中身は一緒。

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 今朝の朝日新聞に広告が載っていた。代表的な語釈である。新明解らしい語釈は別にある。それは、いずれ紹介したい。

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