「ハッピー・オールド・イヤー」 断捨離
「ハッピー・オールド・イヤー」をアートセンターで観てきた。非常事態宣言下のせいか、ウィークデーのせいか、観客は少ない。10人ほど。
タイ映画である。スウェーデンから帰国したジーンは我が家をデザイナー事務所に改装しようとする。家はモノであふれている。いわゆる断捨離を決意し、整理し始める。借りていたものを友人に届けたり、送り返したり・・・亡くなった父親が弾いていたグランドピアノも処分しようとする。それには母親は大反対する。
友人の反応もさまざま。かつてのボーイフレンドとふたたび出会うことになる。寄りが戻るかと思えば、彼には婚約者らしき女性がいた。ま、ざっとそんなお話。
断捨離ブームは日本から広まった。そのあたりもちらりと描かれる。断捨離の極意といったものがあるが、ジーンは次第に捨てることへの疑問を抱き始める。捨てるのは身勝手、ジコチューにすぎないと友人には言われる。たしかにエゴにすぎない部分もある。捨てるという判断は個人個人によって違う。 仕分けはむつかしい。一枚の写真だって、家族の思いは違う。
で、ジーンはどうするのか。予想するような展開とはならない。
ふりかえって我が身。わたしは捨てられない方だが、妻は捨てる方だ。あっさり捨てる。その分、我が家はきちんと片づいている。それでよいけど、それでよいのかと思うこともある。
アートセンターでもう一本
アートセンターでは別の日、もう一本「燃ゆる女の肖像」を観た。数々の映画賞をとっている。
画家の女性が島にでかけ、頼まれた肖像画を描くという物語である。結論から言っちゃうと、つまらない映画だった。同性愛ものというからではなく、ひどく単調なのだ。で、途中、タイトルは燃ゆるはどこに掛かるか、燃ゆる女なのか燃ゆる肖像なのかとよけいなことを考えていた。後半になってストーリーは動き始める。
が、ラストはとってつけたよう。ヴィバルディの「夏」(四季)(だと思う)が、大音響で流れる。
また、落語会が飛んだ。しょうがないけど、払い戻しが面倒だ。
« 防御はマスクで | トップページ | 雨ん中 しんゆり寄席 »
「映画」カテゴリの記事
- 「ブラックバード、ブラックベリー、私は私」(2025.02.13)
- 「夏の庭 The Friends」(2025.02.11)
- 「リアル・ペイン」(2025.02.03)
- 「オークション 盗まれたエゴン・シーレ」(2025.02.01)
- 「雪の花」(2025.01.30)
コメント