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2021年1月17日 (日)

『チーム・オベリベリ』

 忘年会も新年会もなかった。パンデミック状況下では致し方ない。

 外出は、近くの映画館に行くか、喫茶店の片隅で本を読むぐらいしかない。

 乃南アサの『チーム・オベリベリ』を読んだ。分厚い。670ページに及ぶ長編小説。一日100ページ読むとして一週間かかる。つまらなきゃ、途中でやめてもいいからと読み始めた。

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 北海道開拓物語である。史実・実話をベースにしたフィクション。巻末の参考資料に『渡辺勝・カネ日記』とあるが、このカネの視点で描かれる。

 明治16年、カネは勝と結婚して北海道に渡る。教師をしていたが、それをなげうって開拓民となった。オベリベリとは帯広のことである。開拓の会社、晩成社が結成され、その資金をもとにしての開拓であった。

 思い描いたようにはいかない。バッタの襲来、霜害、冬の寒さが開拓民を襲った。借金の返済どころかさらに借金はかさんだ。青雲の志はやがて曇天のため息となった。それでも開拓チームは田を耕し、種を蒔いた。アイヌたちとともに農地をつくり、収穫につとめた。

 しかし暮らしはよくならない。脱落者も出る。ワンチームは崩れていく。ほぼ七年の歳月が描かれる。

 この物語は「耐える」をテーマにした実話小説である。自然の脅威に晒されながら勝とカネは耐えていく。今、十勝と言えば酪農であるけれど、この小説には十勝のバターもワインも登場しない。それよりずっと前の開拓史である。

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