さわらび
先代の桂文楽の「愛宕山」の中に、さわらびのにぎりこぶしがなんちゃらなんちゃらという短歌が出てくる。
幇間がさも自分でつくったように披露するが、さわらびって何かと旦那に問われると、答えられない。盗み句だなと、さわらびは芽が出たばかりのわらびだと教えられる。
調べてみると太田南畝の狂歌だった。
早蕨のにぎり拳をふりあげて 山の横面(ヨコツラ)春風ぞ吹く
帳ると春を掛けている。文楽は、横面ではなく、ほお面としているが、ま、どうでもよい。
「日本国語大辞典」を引いてみた。早蕨は万葉集にも載っている。万葉の時代からある古いことばだ。南畝のこの狂歌も載っている。そこそこ知られた狂歌のらしい。
写真はサクラ。麻生市民館の庭にある玉縄桜が咲き始めた。早咲きの桜である。咲き始めでもこちらを早桜(ささくら)とは言わない。
新型コロナウイルスのワクチン接種は市民館が会場になるとのことだ。
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