「007 NO TIME TO DIE」
イオンシネマで「007」を観てきた。ようやくの日本公開である。コロナ禍で二度上映が延期された。ファンにとっては待ちに待った上映で、オートバイが疾走する予告編は何度も観た。あのシーン、始まってすぐに映し出される。時間としては短い。
NO TIME TO DIEとは、死んでる暇などねぇぐらいの意味か。死ぬ時はないなどとも訳せる。映画は後者の意味に近い。
プロローグから迫力がある。能面をかぶった男が母と子を襲う。母は殺され、子は氷上に逃げるが、水中に投げ出される。
何のことかよくわからない。ハリウッド映画の定石であって、後で、ことの次第が明らかにされるのがふつうだが、よくわからない。さらに事態は動く。込み入っている。複雑でついて行けない。コロナ・パンデミック以前に作られた映画だが、ウイルスによる大量感染をねらう兵器が登場するのはなんらかの予感があったのか。北方領土らしき島にイギリス軍艦がミサイルを撃ち込むシーンがある。いくらなんでも荒唐無稽だ。
とはいえ、娯楽映画である。スリリングなアクションを楽しめばよい。基本は、敵と味方がいるということである。単純すぎるか。
敵はラミ・マレック(「ボヘミアン・ラブソディ」でフレディー役を演じた)。登場シーンは思いのほか少ない。味方はボンド(ダニエル・グレイグ)の同僚。ボンドガールと言えば色っぽい女と相場が決まっていたが、お仲間。タフなしっかりした女性たちが演じている。男女差別や人種差別を描かないのがハリウッド流である。
ラストを語るわけにはいかない。衝撃のラスト。ダニエル・グレイグ最後の007にふさわしいとだけ言っておこう。エンドマークの最後に、見逃してしまうかもしれないけれど、ジェームス・ボンドは will returnと出ていた。
ボンドはスケベで、ボンドガールは限りなく色っぽいのがいい。村西とおるが監督をやったら愉快なんだけどね。
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